SEBASTIAN X 『光のたてがみ』リリース記念ワンマンライブ「スタールビーの唇よ歌え!」

Filed under: LIVE REPORT — タグ: — LUCK'A @ 2011.03.11

SEBASTIAN X
『光のたてがみ』
リリース記念ワンマンライブ 「スタールビーの唇よ歌え!」
2011.2.25(Fri)
@下北沢GARDEN

ストレートに書こう。SEBASTIAN X(セバスチャンX)の新曲「光のたてがみ」は、今後の彼らにとっての代表曲となり、ライヴに於いてのハイライトの曲になり、多くの人にとっての大切な曲になる。もう、この曲を持っていれば、SEBASTIAN Xは無敵だ!
 どこまでも、いつまでも、幸せに向かって走り続けられる。聴く者をそんな気持ちにさせてくれる同曲は、今まで以上に広がりや、とてもまばゆい光を感じ、そして何よりもストレートなポップさが印象的なナンバー。キラキラしたサウンドの上、適度な疾走感と上昇感、歌と共に広がっていく未来永劫感やエターナル性がラストに向け、とてつもなく広がっていく。  
その「光のたてがみ」の1フレーズにある「スタールビーの唇よ歌え!」を今回のワンマンライブのタイトルにもってきた彼ら。前回のワンマンからちょうど半年。前回のざっと3倍となったキャパシティの中、繰り広げられたこの日のライヴは、その満員のお客さんの全てを魅了し、全員に”来て良かった!!”と思わせるライヴが終始展開繰り広げられた。    
以前にも書いたかもしれないが、彼らのライヴは当たり前の中の真実や真理を改めて気づかせてくれる。いわゆる当たり前や日常と思っていたものが、実はとてつもない真理だったり、摂理だったり、道理だったりすることに再び出会わせてくれる。なので、彼らのライヴ以降しばらくは、いつもの景色もなんだか違って見える。いわば、全てが愛おしく、尊く、キラキラとして見えるのだ。

今回、我がラッカは、そんな彼らのニューグッズとして、『光のたてがみ星座Tシャツ』と『日々のお供に 缶バッジ&ミニバッグ』(共に永原真夏デザイン)を制作した。

ステージ前のスクリーンには、ボーカルの永原が描いた、「開演までしばし待たれよ」と吹き出しのついたお馴染みの女の子の絵のスライドが映し出され、合間にちょっとホロリとさせるドリーミーなチープ・アニメーションが時々差し込まれるように流れている。  
そして、そのスクリーンが上がり「My Girl」のSEに乗り、まずはキーボードの工藤、ベースの飯田、ドラムの沖山が元気良く登場。飯田は止めていたヘアバンドを取り、長い髪を振り乱してプレイする準備もばっちりのようだ。そして、ティアラを付け、女王のようなキラキラとしたドレスを身にまとった永原がステージに現れ、彼らのライヴはスタートした。
1曲目は工藤の弾くアコーディオンのような音色も印象的な、アイリッシュトラッドを彼らなりの冒険曲へと解釈した「フェスティバル」。1曲目から会場全体が彼らに元気をもらう。続いて永原の「夏の曲です。よろしく!!」との軽いMCに乗り「夏の王様」に突入。真冬にも関わらず会場全体を永遠に終わらない夏休みへと誘い、会場はスプラッシュ感たっぷりに、まるで夏の海に飛び込んだかのような雰囲気に包まれる。そして、次は”お風呂に飛び込め!!”とばかり、その水温をぐっと30度近く上げる「DUB湯」にイン。沖山の叩き出すお祭りビートの上、飯田もステージの前方までせり出し、チョッパー交じりのベースをプレイ。後半はそのお祭りビートも更に熱化し、合わせて場内も楽しそうに一緒にズンドコ踊る。会場はまさしく〈お風呂に入って命の洗濯〉状態だ。 そして、サビの歌い出しから始まった「サファイアに告ぐ」では、飯田も長い髪をブンブンと振り回し、ボンボンとベースを弾きまくる。工藤も身体を激しく揺らしながらキーボードを弾いている、と思いきや、突如間にはふっと美しさを感じさせる部分をインサート。そこでは永原の歌声も会場に響き渡り、会場中にファンタジーさが広がっていく。更に同曲の後半では、再び激しさもアップ。沖山もタムを多用した怒涛のドラムを魅せ、会場も大いなる盛り上がりを見せる。最後には神々しくステージも発光。会場全体が眩しい光に包まれていく。

ここでMC。永原が本日集まってくれたことへの感謝や、タイトルの「スタールビー」について軽い説明をほどこす。ちなみに「スタールビー」とは、光を当てると星が見える石で、主に宝石屋ではなくストーンショップに売っているそう。  

ライヴに戻ると、アジアンテイストなフレーズを織り交ぜた、どっしりとしたミッドな曲「LIFE PLEATS」を始める。比較的ゆったり目な曲…と思いきや中盤以降は豹変。3拍子に変わると場面も展開。後半は結局盛り上がりへとひっぱり込む(笑)。そこからノンストップで「高速眼鏡図鑑」に入ると、飯田がギター音に近い歪んだベース音でプレイ。そこに工藤の放つ電子音が曲にアクセントを加え、楽曲全体に妙なドライブ感を加えていく。そして、メドレー式に「世界のガッシャーン」にイン。沖山の放つハイサイビートに場内も幸せそうに呼応する。うーん、同曲の歌詞ではないが、〈誰かと激しくぶつかりたい〉とはまさに。続いて、飯田と沖山のリズム隊から「ASO」が始まる。飯田はステージ狭しと激しいアクションを交えベースをプレイ。沖山の叩くジャパニーズ的なアフロリズムに会場もハネる。そのそこはかとない土着感がたまらない。まっ、その土着感はこの曲に限らず、彼らライヴ全体に言えることだが。

ここでMC。「今日はワンマン。懐かしいインディーズ盤に入っていた曲とか、入っていない曲とか(笑)をやります」と、ワンマンならではの試みとして、まずは「祝日」、楽曲に更に郷愁感を加えるべく、飯田もベースからピアニカに持ち替え、これまた懐かしい曲「エイリアンズ」をプレイ。ちょっとセンチな雰囲気が会場を包み込み、不思議な裏打ちのリズムが、歌詞の一つ一つを噛みしめるように聴き入らせ、哀愁と寂しさが場内に満ちる。  

そして、しっとりとした歌い出しから始まった「ハムレット」では、出会えたことへの喜びや感謝をけっしてストレートに伝えず、あえてナナメな伝え方で送られる。な、はずなのだが、しっかりと気持ちが伝わってくるのは、やはり彼らの面目躍如。ラストの祝福や福音感に会場全体も、”たまらない…”といった表情を浮かべる。続いてノンストップというか、なし崩しというか(笑)、次の「新世界によろしく」に突入すると、なんか宇宙から地球をずーっとズームしていき、そこではみんなが幸せそうに、楽しそうに生活している光景が浮かんでくる。ホント、この曲の歌詞ではないが、〈地球が丸くて良かった〉だ。そして、「食卓の賛歌」では、<ご飯と君はよく似ているよ。だから悩まなくてもいいんだよ。毎日毎日食べれるよ>の箇所では会場も大合唱。感動的な場面であった。  
次の沖山による長いハイハットによるシャッフルの刻みに乗せ、「若き日々よ」を永原が歌い出すと、その壮大でダイナミズム溢れる曲に会場中が聴き入る。と思いきや、中盤からは豹変。飯田が”これでもか!!”ぐらいハードでアグレッシブなアクションを会場に向け放ち、壮絶な間奏が繰り出される。
「色々な想いが交差する曲です」と永原が紹介。続けて「目に見えないものが光になるんだよ!!」のシャウトを呼び声に「光のたてがみ」を始める。ストレートで8ビートで疾走感と広がりのある同曲。まるで大空を駆け回るペガサスのような雄大でワイド感とダイナミックな曲の登場に会場も一際盛り上がりを見せる。

ここで本日のスペシャルゲストとして、スティールパン、テナーサックス、トロンボーン、トランペットが呼び込まれ、トロピカル&ゴージャス、前のめりと前進感のある「カントリーロード」(日本語詞バージョン)を始める。軽く踊れるタッチのアレンジにステージも会場も踊る躍る。まさにずっと続いていく田舎の一本道を楽しく愉快にパレードしているかのようだ。
そして、この会場を<とてもよいよいよいよい良いところ>に変えてくれた「GOODMORNING ORCHESTRA」。本編ラストのファンキーでゴージャスにキメてくれた「世界の果てまで連れてって!」では、永原も飯田もステージの端から端まで行き、歌い、プレイする。いつもとは違ったゴージャスさと音圧に、いつも以上に高揚している自分が居る。会場のみんなも楽しそうに、歌にうんうんとうなづきながら場内一体の盛り上がりを見せる。うーん、いつもにも増しての至福感。完全に会場全体を世界の果てまで連れていってくれた。

ここからはアンコール。今回のニューグッズとして制作したバッグを持ち、新作Tシャツに着替えた永原を中心にメンバーが再登場。ここで新曲がプレイされる。ラストに進むに連れ盛り上がりを加速させる同曲は、「FORTUNE RIVER」のフレーズも印象的な曲。今後の作品化も楽しみだ。

そして、アンコール2曲目「ワンダフル・ワールド」を始める。ラストはダイナミックにキメるかのごとく、沖山も手数多く叩きまくり、工藤も鍵盤のグリッサンドを連発。それがハープのようなドリーミーさを醸し出す。飯田のアクションも激しく、もちろん永原の歌声も伸びやかに会場の隅から隅までに響き渡り、生命力と音楽を場内に満たしていく。
ダブルアンコールにも応えてくれた彼ら。

ここでようやくメンバー紹介がなされ、ラストには土着的なビートに会場も楽しげに踊りっぱなしにさせた「ツアー・スター・ピーブル」が登場。「君に会いに行こう」のフレーズ同様に、ステージの端から端までを歩き回りながら歌う永原。飯田もステージを降り、フロアの真ん中で楽しそうにベースを弾きまくる。渾然一体感が会場を包み、最後は例えようのない幸せな気分に。飯田のベースがステージ前方上のパイプにブラーンと引っ掛けられたまま、彼らはステージを降りた。    
「楽しかった」「元気をもらった」とみんなが口々に言いながら、出口に向かうのが印象的でもあったこの日のライヴ。 冒頭の話しに戻るが、新曲「光のたてがみ」には、「どこにいこう、何をしよう 何になろう」なる印象的なフレーズがサビに表れる。 その問いに今の僕なら、こう答えよう。 「どこにも行ける 何でもできる 何にでもなれる」。 そう。今の彼らは無敵だ。そんなことをこの晩、確信した。


ライヴが終わった直後のドラムの沖山良太。『光のたてがみ星座Tシャツ』着てます!

Report : 池田スカオ和宏


「マジ!スカえもん」です!!トレードマークは「MAJI印用品」特製の黄色いパーカーにリュック。どーぞ、よろしくです。

ライブ終了後の楽屋やステージ裏側からの光景を、僕の視点でお伝えしていく第5回目。 今回はセバスチャンXの2011年2月25日の下北沢GARDENのライヴ直後の楽屋に来ています。 ライヴが終わり、一段落したと思しきタイミングで、控え室におじゃま。メンバー、メンバーはと…。 おっ、奥に、真夏さんと、歩里さんの女子チームがいるゾ。

まずは恒例のスカえもんシールと名刺をあげて…。

マジ!スカえもん

歩里「うわーっ、何ですかこれは?いいものもらっちゃった」
真夏「ねぇねぇ見て、見て。(と周りの人に見せびらかしながら)いいでしょ、これ(笑)?」
スカえもん「「光のたてがみ」いいですね。疾走感があって、凄くポップで、何よりもストレートなところが好きです」
真夏「やった!!うん、その辺り、ライヴを演って更に実感しました。ホント、”やっとこんな曲が出来た!!”って感じなんですよね。色々と作って、やっていくうちに、気づいたらこんな曲になっていたというか正直なところかな(笑)」
スカえもん「今後のSEBASTIAN Xの代表曲になっていくと思いますよ」
真夏「いやー、嬉しいお言葉。もう、それを目指してますから。代表曲になれるよう、更に磨きをかけ続けますよ!!」
以上、スカえもんがお届けしました。


【SET LIST】

1.フェスティバル
2.夏の王様
3.DUB湯
4.サファイアに告ぐ
5.LIFE PLEATS
6.高速眼鏡図鑑
7.世界のガッシャーン
8.ASO
9.祝日
10.エイリアンズ
11.ハムレット
12.新世界によろしく
13.食卓の賛歌
14.若き日々よ
15.光のたてがみ
16.カントリーロード(カバー)w/ホーン&スティールパン
17.GOODMORNING ORCHESTRA w/ホーン&スティールパン
18.世界の果てまで連れてって! w/ホーン&スティールパン
Encore
En-1.新曲
En-2.ワンダフル・ワールド
Double Encore
W-En-1.ツアー・スターピープ


【MEMBER】

永原真夏(Vo.)
飯田裕(B.
沖山良太(Dr.)
工藤歩里(Key.)


【PROFILE】

08年2月結成の4人組。08年6月初ライブを行なう。
その後ハイペースなライブ活動を展開。 08年8月に完全自主制作盤『LIFE VS LIFE』リリース。新世代的な独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞とギターレスとは思えない様々な/極端な楽曲の世界観が話題に。 グッチャグッチャだけどパワフルで唄心が伝わる、なんだか凄いことになってるインパクト大のパフォーマンスも相俟って、ライブハウス・シーンでも一際目立ちまくっている存在に。 09年11月6日、1stミニアルバム『ワンダフル・ワールド』をリリース。 2010年に入り、更に勢力的にライヴを展開し、VINTAGE LEAGUE 全国ツアーに参加。5月には大型ロック・フェス『ROCKS TOKYO』にも参加。 10年8月4日には2ndミニアルバム『僕らのファンタジー』をリリース。8月21日には初のワンマンライヴを敢行。チケットは即日ソールドアウトの大盛況を収める。10月からは「『僕らのファンタジー』リリース記念 寄り添って! ユニコーンツアー」を全国各地にて敢行。 11年1月26日、配信限定シングル「光のたてがみ」発売。それを引っ提げて、3月4日~『光のたてがみ』ツアーを行う。人気急上昇中の4人組ロックバンド。


【NEW ITEM】

配信限定シングル 「光のたてがみ」
PC配信:¥200
モバイル配信:
着うた¥105/着うたフル¥210/RBT¥105
絶賛配信中


【LIVE SCHEDULE】

http://sebastianx.info/live/


【ARIST HOMEPAGE】

http://sebastianx.info/
http://www.myspace.com/sebastianx2008
http://twitter.com/sebastianx.jp

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