井乃頭蓄音団『アイム亀ングtour2014』 2014.6.1 @ 渋谷TSUTAYA O-nest
井乃頭蓄音団
『アイム亀ングtour2014』
2014.6.1 @ 渋谷TSUTAYA O-nest
井乃頭蓄音団にとって、3年ぶりのオリジナルアルバムであり、昨年春より新体制となった現行のメンバーとしては、初のアルバムでもあった『おかえりロンサムジョージ』(このジャケットを制作したのは、我がLUCKON GRAPHICSでした)。そのニューアルバムを引っ提げ、彼らは、『アイム亀ングtour2014』と題し、全国8箇所でライヴを行ってきました。
そして、この日の渋谷TSUTAYA O-Nestのワンマンライヴは、同ツアーを締めに相応しい、東京では14か月ぶりとなるワンマンライヴ。たっぷり2時間に渡り、新作からのナンバーを中心に、ライヴでの定番曲や人気曲、はたまた新曲を交えたライヴが展開されました。
まずは、登場SEも特になく、向かってステージ上手(かみて)ギタリスト、ヒロヒサカトー、下手(しもて)ギタリスト、ジョニー佐藤、ベースの大貫真也、サポートドラマーのキシモッティの4人がステージに現われ、スワンピーなジャムセッションが始まりました。それが好調になってくると、その上に乗るように、ヒロヒサが煽りや会場を温めるべくコール&レスポンスを。そして、「平成のMr.四畳半こと」とボーカル&アコースティックギターの松尾よういちろうがステージに呼び込まれ、ニューアルバムの1曲目を飾っていた「昔はよかった」からライヴはスタートしました。続く人気曲「帰れなくなるじゃないか」では早くも会場から歌に合わせて大合唱が起こり、既に同曲がみんなの心の詩になっていることを改めて感じ、「この人は誰だろう」では、ヒロヒサのボーカルも加わり、新生井乃頭畜音団の真骨頂の一つが早くもここでお目見えされました。
また、「少年」では、ジョニーがペダルスティールを。「けんちゃん」では、松尾がブルースハープを、ヒロヒサに於いては、「泣き上戸」ではピアニカを、前述の「帰れなくなるじゃないか」の歌中に出てくる松尾の弟をモデルにした部分の続編とも言える新曲「弟」に於いては、マンドリンをそれぞれプレイするなど、各人自分たちのパーマネント楽器以外にも多彩な楽器を用い、各歌世界にぴったりと合った音色の演出を加えていたのも印象的でした。また、この日は松尾の弟さんも実際に会場に来ていたらしく、残念ながら弟さんの姿は目視出来なかったのですが、いったいどのような心持ちで、この歌を聴いていたのでしょう。きっと、歌内容とは裏腹に、進む道は違えど、自分の歩きたい道を歩き、それを我が事のように一緒に歌うファンや仲間に囲まれている姿を見て、実に誇らしく思ったのではないでしょうか。
ベースの大貫の運指豊かな黒っぽくグルーヴィーな部分、「面白い話」ではドラムソロで会場を魅了してくれたキシモッティもライヴにスペシャリティなアクセントをつけていく中、先ほどの「弟」に加え、この日はもう一曲、新曲も披露。「透明人間フェスティバル」とタイトルされた同曲はラテンポップさ溢れるナンバーでした。
そして、なんと言ってももこの日、最大の盛り上がりと一体感を見せたのは、「好敵手~ライバル~」「アンゴルモア」「デスコ」のグルーヴィーでダンサブルな3連発でした。これには会場もたまらんと言わんばかりに一緒に歌い、声を上げ、フリに合わせて躍るといった大盛り上がり。その日最大のハイライトでもありました。
そして、本編ラストは「親が泣く」。もちろんこの曲でも、ステージ/会場交えての大合唱が起こり、最後には松尾が、「このまま世界一の親不孝者になってやる」との宣言を行い、会場を沸かせました。
アンコールでは、メンバー全員がラッカ制作のTシャツを着て出てくれ、物販の宣伝もしっかりと行ってくれました。
そして、アンコール1回目は、松尾、ヒロヒサ、ジョニーの3つの違った声質と歌への想いが込もった「東京五輪」が。そしてダブルアンコールでは、「カントリーロード」が歌われ、中でも「カントリーロード」でのラストのリフレイン部分では、ステージ/会場交えた大合唱が起こり、感動的な名場面が作り出されていきました。
「みなさんに自慢出来るバンドになって行きたいと思っております。これからも末永く付き合っていきましょう」とは、普段ステージ上では、ユーモアを交えた物言いの多い松尾の最後の一言でしたが、これには凄く彼の本心と、この日、いや、このツアーに集まってくれたお客さんへの感謝の気持ちが込められているようにも感じられました。そして最後、その言葉に温かい拍手を送った会場からは、”これからも一緒について行くよ!”、そんな応えにも似た温かさがありました。
こちらは今回のCDリリースや、ツアーで販売したグッズの数々です。
とくとご覧あれ!!
<セットリスト>
1.昔はよかった
2.帰れなくなるじゃないか
3.この人は誰だろう
4.少年
5.けんちゃん
6.泣き上戸
7.弟
8.逆上がり
9.遠い小さな町
10.面白い話
11.渋谷ステーション
12.透明人間フェスティバル
13.好敵手~ライバル~
14.アンゴルモア
15.デスコ
16.親が泣く
Encore
En-1.東京五輪
Double Encore
W-En.カントリーロード
【井乃頭畜音団のグッズは…】
ライヴ会場及びLUCK’A PLANETにて絶賛販売中!!⇒ LUCK’A PLANET
Official site→ http://inokashira.jp/