serial TV drama 『STAR TOURS!!FINAL ONEMAN LIVE』

Filed under: LIVE REPORT — タグ: — LUCK'A @ 2010.02.25

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serial TV drama
2nd Album 『SPACE OPERA』 RELEASE TOUR
『STAR TOURS!!FINAL ONEMAN LIVE』
2010.2.12(Fri)
@渋谷 CLUB QUATTRO

ラ―ガからディスコ・ファンク、はたまた彼ら王道のナイスビューなハーモニーポップまで。まさに何でもありの多彩な楽曲が詰まった、昨年10月発表の2ndアルバム『SPACE OPERA』。それを引っ提げ、全国各地にてレコ発ツアー『STAR TOURS』を展開してきたserial TV dramaのツアーファイナルが渋谷クラブクアトロで行われた。
今回のツアー用の高品質(メンバー談)タオルを始め、ペンギン型キーホルダーやステッカーセット等の物販を制作した我がLUCK’Aも当然の参戦。約3時間堪能させてもらった。

ドラマティックなSEに乗りメンバーが颯爽とステージに登場。オペラ調の美しいハーモニーを交えた、ニューアルバムの1曲目収録の「スペースオペラ」からライブはスタートした。既にフロアからは曲に合わせて無数の呼応のコブシが上がる。足を一歩前に踏み出す独特のスタイルで歌うボーカルの伊藤。爽やかなハーモニーが会場をナイスなビューへと誘う。新井のスィープ奏法やライトハンドを交えたギターが興奮度を煽る。ノンストップで新井のギターリフがスリリングなナンバーへと誘う。2曲目は「噛ませ犬」だ。突っ込み気味の岡田のドラムが緊迫感を掻きたて、歌われる「噛ませ犬では終わらない」との強い意志が、フロア中に満ちる。ドラムに合わせ、会場からクラップも起こり、続いての「あしあと」につながる。聴かせる部分からサビではジワジワとした広がりを見せ、切なさが会場を包む。マイクスタンドを握り、感情移入たっぷりに歌う伊藤。途中から突如飛び込む彼ら特有のハーモニーもたまらない。
ここで挨拶程度の軽いMCが入り、4つ打ちの中、途中オカズを織り交ぜる岡田のドラミングが絡む。続く「シーフード」に突入した瞬間に、会場はいきなりシーサイドへと場所を移す。作品よりも長い間奏部が、後半の起爆を活かし、次の聴き覚えのある「ガーネット」のリフが会場を突き破ると、フロア全体がさらに景色の良い場所へと誘われる。
1stアルバムからの曲は続く。次は「まえぶれ」だ。間奏では、両ギターが前方にせり出す。一度歌のみになり、そこから一気に楽器も一丸となりサビへと突入する解放感がたまらない。

ここでMC。ベースの近藤が、今回のツアーで初めて福岡に行ったこと、冬の寒い北海道や東北を回った想い出を楽しさやツラさを交えて伝える。
ライヴに戻ろう。ミディアムなナンバー「立ち止まりJOURNEY」が会場を惹き込み、その雰囲気を保ったまま、稲増のアルペジオが世界観たっぷりの「yellow」へとつなぐ。2本のギターによるアンサンブルと、近藤の白玉の多いベースにより、伊藤の歌がより染み入る。一転、中間部はワイルドでダイナミックなロックバンド然とした面も顔を出し、ギャップとコントラストが会場にドラマ性を与える。フィードバック音を残し、その中から艶やかで湿った「アカシア」が現れ、<行かないで>とばかりに伊藤の歌声が会場中に響く。続く伊藤と近藤による、2声のハーモニーが切なさとやるせなさを演出。うーん、このコンビネーションとバリエーションは、たまらない。前曲が終わると「LOOP」になだれ込む。稲増がヒステリックにギターをかきむしり、スリリングさと緊迫感が会場を包む。それに対してサビの高揚感。このギャップと展開がいかにも彼ららしい。

この日のハイライトの一つ「痺れるLIFE!!」がここで飛び出す。ドッシリとダイナミック、間には岡田のドラムソロも入り、続く近藤のチョッパーも交えたファンキーなベースプレイ、曲に戻り、今度は稲増がギターで魅せる流れにフロアから嬌声が上がる。
ウォームさと躍動感を生みだす為に、稲増がセミアコのギターに、近藤が5弦ベースに楽器を持ち替え、「夜空の星屑」がプレイされる。ムードや深夜性を感じさせつつ、切ない感情が会場を覆う。そして、その雰囲気を一変するように、パッと明るく「哀愁のカーチェイス」が放たれると、会場にも開放感が満ち溢れる。歌詞の「調子いいぜ」のフレーズの際には、フロア各所から今回LUCK’Aが作成した「赤青の2トーン『調子いいぜー おらーっ!!!』」タオルが合わせて掲げられる。この後、元祖調子いいぜ男、新井のタッピングを交えたギターソロも炸裂。フロアからは歓喜の声が上がる。

ここで岡田がMC。先程のLUCK’A制作の高品質タオル(!)の宣伝をガッツリとしてくれる。終演後はきっと完売にちがいない(笑)。ここでは、3/22には、今回のツアーのネオファイナルを3マンで行うことも告知された。

ここからは後半戦だ。新井の会場への煽りも入り、彼ららしい上昇感と爽快感が炸裂した「赤いパーカー」が放たれる。この曲のハイライトは、もちろん中盤の各楽器のリレーションと超絶テクの応酬だ。ザクザクしたツインギターによるリフが刻まれると、次の「THE DANCE」が始まる。この曲での特筆点は、ハーモニー性+おなじみの岡田のジャイブ・コーナーだ。新井の放つギターフレーズに、器用にも岡田がジャイブで応酬。その後、それはステージと会場によるジャイブでのコール&レスポンスへと巻き込んでいく。

新井のギターからシタ―ル調の音色が…。オリエンタルでインド・ライクなインストを挟み、「ソング・オブ・ガンジス」へと突入する。上昇感と高揚感、ダンサブル性溢れるナンバーにフロアも大熱狂。両ギタリストも左右のお立ち台に上がり、ギターソロをリレーションにて魅せる。
伊藤による「自由に聴いて下さい」の言葉の後、このツアーならではの試みとして、新井のアコギを交えた「自由への讃歌」が始まる。歌メロとハーモニーがよりネイキッドになり、エレキとは違う景色感を会場に広がらせる。本編ラストもアコギを交えアレンジされた「トリコロール」。切なさやメランコリックさも携え、4声のハーモニーが客席を惹き込む。会場中が聴き浸り、自分なりのストーリーを頭の中に広がらせていく。

1回目のアンコール。新井→岡田→伊藤→稲増→近藤の順に1人ひとりが演奏に加わっていき、「ハッピーリパッキング」が始まる。ツインギターにベースも加わったトリプルリードもたまらない同曲。歌詞で「とりあえず変わり映えのない、マニュアル通りの生活」とリフレインされるわりには、楽曲は変わり映えしまくりだ(笑)。続いての「裏切りのダンシングボーイズ」では、新井がドラムを叩く。”あれっ、岡田は?”と思っていると、舞台袖より全身をジーンズメイトで揃えたようなB-BOYスタイルの謎のラッパー、Mr.O.K.D(何の略だか分かるよね?)が現れ、会場にコール&レスポンスの嵐を起こす。ニューアルバムに収録通り、会場をファンキーでディスコティックな夜へと染め上げる。

ここからはダブルアンコール。まずはリレー式で次々とメンバーが紹介される。マーチのリズムにツインギターが絡み、カウパンク&2ビートパンクのりのナンバー「the seven seas of shy1」が始まると、会場もロデオ・スタイルだ。そのまま「「the seven seas of shy2」へと流れ、場内もステージもみんな笑顔状態になる。ここから新井の超絶早弾きギターソロ(スポットライト付)を交え、正真正銘のラストは、会場中のタオルも大旋回。雨上がりの晴天を思わせる「まばゆい」だ。快晴感と爽快感がたまらない同曲の登場に会場も大呼応。ラストはとてつもない一体感と爽快感を残してくれた。

スタートから約3時間。その間、文字通り怒涛&何でもありな展開は、会場の誰一人飽きさせることはなかった。ニューアルバムを聴いていた時にも感じた、世界各地への時間旅行。その良い旅行を終えた時と同等の心地良い疲れが、帰路に向かう私の身体を覆っていた。

Live Report : 池田スカオ和宏


【SET LIST】
M-1.スペースオペラ
M-2.噛ませ犬
M-3.あしあと
M-4.シーフード
M-5.ガーネット
M-6.まえぶれ
M-7.立ち止まりJOURNEY
M-8.yellow
M-9.アカシア
M-10.LOOP
M-11.痺れるLIFE!!
M-12.夜空の星屑
M-13.哀愁のカーチェイス
M-14.赤いパーカー
M-15.THE DANCE
M-16.ソング・オブ・ガンジス
M-17.自由への讃歌
M-18.トリコロール

Encore
En-1.ハッピーリパッキング
En-2.裏切りのダンシングボーイズ

Double Encore
W-En-1.the seven seas of shy1~the seven seas of shy2
W-En-2.まばゆい


【MEMBER】
Vocal 伊藤文暁
GUITAR 新井弘毅
GUITAR 稲増五生
BASS 近藤太
DRUM 岡田翔太郎


【PROFILE】
ツインギターを有するハーモニーも特徴的な多彩な音楽性を擁する5人組ロック・バンド。
2004年1月結成。5月より東京を中心にLIVE活動開始し、メンバーチェンジを経て、2006年、現メンバーとなる。デモCDを1000枚手売りにて販売。2007年3月、RX-RECORDSより1stミニアルバム「ginger」。
2008年3月、シングル「まえぶれ」7月、1stフルアルバム『シリアルキラー』を発表する。その後、全国ツアーを敢行し、ファイナルの下北沢CLUB QUEは即日ソールドアウトを記録。
同年、tacica、People In The Box、THE NOVEMBERSとともに”確か、人々は11月に連ドラを演ズル”にて全国ツアーに帯同。同年のミナミホイールでは入場規制も発生し、他、COUNT DOWN JAPAN08-09、VINTAGE×DI:GA 2009、ROCK IN JAPAN 2009などの大型フェスティバルにも出演する。
2009年10月、2ndフルアルバム『SPACE OPERA』を発表。それを引っ提げ、11月より全国ツアーを行い、各所大成功を収める。このツアーファイナルとして、東名阪にてワンマンライヴを敢行。大成功を収める。
11月からは、全国ツアーがスタートする。


【NEW ITEM】
2nd ALBUM
『SPACE OPERA』
RX-031
¥2,520(tax in)
【RX-RECORDS】
NOW ON SALE

M-1.スペースオペラ
M-2.噛ませ犬
M-3.あしあと
M-4.立ち止まりJOURNEY
M-5.ソング・オブ・ガンジス ~ホロレ禁じられの歌~
M-6.裏切りのダンシングボーイズ
M-7.痺れるLIFE!!
M-8.夜空の星屑
M-9.まばゆい
M-10.SEVEN SEAS of SHYⅠ~アブラカダブラ~
M-11.SEVEN SEAS of SHYⅡ~帰還~
M-12.トリコロール


【LIVE SCHEDULE】
http://serialtvdrama.com/live.html


【ARIST HOME PAGE】
http://serialtvdrama.com

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