SEBASTIAN X「どこまでも届く光」
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11月22日は、SEBASTIAN Xが8月に発表した2ndフルアルバム『POWER OF NOISE』を引っ提げ行ったレコ発ツアーのファイナル。場所は恵比寿リキッドルームでした。今回のツアーは2部構成で、前半が全国8カ所の対バンライヴ。そして後半が全国5カ所のワンマンライヴ。さぞかしどの日もエネルギー全開のライヴが敢行されたのでしょう。みなさんが彼女たちのライヴを終えて会場を出てきた際のイキイキとした表情が浮かんできます。
今回もツアーに際し、ラッカはSEBASTIAN Xのグッズを沢山作りました。
福岡・仙台・名古屋・大阪・東京で行なわれたワンマンツアー5公演のみの限定グッズとして販売された「KING & QUEENスウェット」を始め、ツアー全般を通し販売された、でぶコーネリアスなどミュージシャンとしても活動するデザイナー&イラストレーター”CHIAKIZZCLUB”デザインによる「POWER OF Tシャツ」(2種)、お馴染みの、まなっちゃんデザインによるアルバム『POWER OF NOISE』収録の「三日月ピクニック」をイメージしたデザインの「三日月ピクニックTシャツ」(2種)、これまたまなっちゃんデザインの「POWER OF タオル」、『POWER OF NOISE』のジャケットをイメージし、これまた”CHIAKIZZCLUB”が描いた、 NOISE姫も可愛い「NOISE姫トート」そして、LEDがピカピカ光る「NOISE姫リング」を作成しました。どれも大好評だったようでとても嬉しいです。
「2年ぶりにグッズ制作に携わり、今回は一通り作らせてもらうことになりました。SEBASTIAN Xの持つ雰囲気を踏襲しながら、可愛いアイテムが揃ったと自負しています。特に「光る指輪」はライヴではアクセントになってくれたのではないかと。是非まだ持っていないみなさん、買って、これでライヴで光の共演をお願いします。スウェットは、それこそこの時期限定のもので。多くのバンドがジップパーカーを制作している中、あえてSEBASTIAN Xはスウェットがいいなと思いました。古着っぽい雰囲気がスウェットにはあって、それが元気な女の子が着ているイメージとかぶったもので。デザインは真夏さんの描き下ろしなんですけど、普通に着れるデザインだし、実際に評判も良く、予想を遥かに上回る好評を得ているみたいです。これに限らず、今回はどれも予想以上に人気があるみたいで嬉しい限りです。まっ、オリジナルのデザインは毎度イラストなんで、その手描き感を損なわないような再現にはかなり気を使いますが(笑)」マーチャンカトー
LUCK’A WARKS
この日の恵比寿リキッドルームの光景です。物販も大賑わい。開演前はライヴ開始直前まで、その列は途切れることがありませんでした。
しかも、この日は各所にまなっちゃん直筆のWELCOME貼り紙が、まるでディズ●ーランドの「隠れミッキー」のように、色々なところに貼られていました。私が見つけたのは3つ。そのうち2つをパシャり。あなたはいくつ、この絵を発見できましたか?
次回はなんと日比谷の野音
下記のツアーファイナルの恵比寿リキッドルームのアンコールの際に、彼らが毎年、朋友バンドを集めて行っている『TOKYO春告ジャンボリー』が2014年も行われるとの発表がありました。
毎年上野の水上公園野外音楽堂で行われていた同ジャンボリー。なんと次回はあの日比谷野外音楽堂にて行われます!!
日付は2014年4月19日(土)。「いつか野音でやりたいよね」とメンバーやスタッフで話していましたが、まさかこんなに早くそのタイミングが来るとは!?と驚いた」とはライヴ中のメンバーのMC。みなさん、この日は野音に集合ですね。
SEBASTIAN X presents『TOKYO春告ジャンボリー2014』
2014/04/19(土)
日比谷野外大音楽堂
SEBASTIAN X
SEBASTIAN Xツアー2013 POWER OF NOISE 「SEBASTIAN Xワンマンライブ」
2013.11.22 @ 恵比寿リキッドルーム
私は2011年の暮れまで、足しげくSEBASTIAN Xのライヴに足を運んでいた。それこそ彼女たちの初のワンマンから、全ての東京でのワンマンライヴに足を運び、そこまでは欠かさずライヴレポートも行っている。しかし残念ながら、ここ2年間はスケジュールの都合で彼女たちのワンマンライヴを観る機会を逸していた。
この日、実に2年ぶりに私は彼女たちのライヴを観ることが出来た。そしてその2年間のブランクを経たが故、新鮮であり、色々な驚きや発見等を得ることができた。結果的ではあったが、なんか若干客観的に見入れた分、自分にとって色々と収穫のあるライヴだったのだ。とは言え、結局はライヴが進むうちに客観視などできなくなり、気づけばすっかり2年前までのようにどっぷり身内的観点で魅入っている自分が居たのだが…。しょうがねぇなぁ(笑)。
SEBASTIAN Xは2013年8月に2ndフルアルバム『POWER OF NOISE』を発表した。私は同作品から、<真っ直ぐに伸び続ける光>といった印象を受けた。そしてその印象は、この日のライヴを経て、ますます強固なものとなる。
彼女たちが初ライヴや初ワンマンを行った想い出のハコ、8月24日の吉祥寺WARPでのワンマンを皮切りに、同作品のレコ発ツアーとして全国8カ所の対バンライヴ。そして、福岡、仙台、名古屋、大阪、東京でのワンマンライヴを敢行してきた彼女たち。そのツアーが間もなく、この恵比寿リキッドルームで締めくくられようとしている。
彼女たちにとって、単独では最大の大きさと広さ、そしてキャパシティでもある同会場。まだメンバーの現れていないステージ後方には、ピンクの地に白文字でバンド名が抜かれたバックドロップが優しげに会場を見守っている。
場内が暗転。テンプテーションズの「マイ・ガール」が登場SEとして流れる。ドラムの沖山良太、ベースの飯田裕、キーボードの工藤歩里の3人がまずステージに登場。沖山がマイクを通し、「東京、満員で嬉しいです」と一言。ニューアルバムのトップを飾っていた「POWER OF VITAL」に入る。と同時にボーカルの永原真夏が、「東京~! ただいま~!!」の絶叫と共にステージにジョイン。場内がより一層華やかになり、いきなりライヴがトップギアに入る。のっけからパワー&バイタリティ全開で歌う永原。1曲目にして、とてつもない生命力が会場中に漲っていく。立て続けに工藤の鍵盤が踊り出す。2曲目は、まさに星屑の彼方に全力疾走で走り出していきたくなる「サディスティック・カシオペア」だ。歌中、永原が上にあげた2本のピンと張ったガッツポーズ的な両腕も非常に誇らしげ。ボーカル落ちになる箇所では会場中からも2本の腕が天に掲げられる。沖山のドラムが心を踊らせた「ROSE GARDEN, BABY BLUE」は、フロアからのクラップがリードする中から現れた。同曲では作品とは違い、わざと歌を崩して歌う、永原。ライヴならではの見せどころだ。パワフルでハイトーンな永原のボーカルを受け、場内にグングン力が湧いてくる。包み込むような工藤のコーラスが、永原の歌をトゥーマッチに感じさせないよう上手くフォローしていく。
「今、季節は冬だけど、夏の曲を歌おうと思います」と永原。次曲「サマー・ハネムーン・ビート」に入る。スカのビートも軽快な同曲の上、夏の光景に会場中がテレポートしていく。夏休みのあの場面、この場面が次々にオーバーラップ。永原も同曲では可愛らしく、跳ねながら歌っている。その姿はまるで、あの日あの頃の少女に戻っているかのようだ。
ここからは懐かしい曲ゾーン。初期のナンバーが立て続けに披露された。
<世界中に平等に朝が来る。こんな素晴らしい世界なんだから、あっちの世界へはいかないで>とのさりげないメッセージが胸を射し、今なら何でも出来る気がしてくる「GOOD MORNING ORCHESTRA」。一部、♪よいよいよいよいところ♪を、♪恵比寿はとっても良いところ♪と換えて歌われたところにもスペシャルさを感じた。
飯田の土着的なベースに永原のピアニカが交わり、そこから沖山がお祭りビートに入る。続いては「ASO」だ。お祭りビートがいつの間にかカリプソに変わっているところも同曲のポイント。みんな楽しそうに立てノリをしている。続いて場内の大合唱から入った「ツアー・スターピープル」では、曲中掲げられた永原のピースサイン、いや、ビクトリーサインが誇らしげで眩しかった。ライヴもまだ序盤だというのに、既にこの日のライヴの大成功を確信しているかのようだ。このゾーンでは、”初期の頃の曲は展開が複雑だったんだなぁ…”と改めて実感した。しかし、それを感じさせない程、楽しさの方を上回らせてしまうのが彼女たちの凄いところ。<ハッピーや楽しさは、難解さをも超越し、凌駕する>なんかそんなことを思った。続く「フェスティバル」では、同曲の持つ3拍子のリズムが会場をゆったりと揺らし、全員が幸せさを曲の中に漂わせる。この曲では巨大なミラーボールも回り出し、全ての生きとし生ける者に感謝と愛を捧げたくさせた。
次曲待ちの暗転の際、ラッカが制作したLEDを埋め込んだ指輪が場内のところどころで光る。美しい。
「この歌も50歳、100歳になっても、寝たきりになっても歌い続けたい。こんな気持ちを持ち続け、歌ったり、生活していきたい」と永原が紹介し、「光のたてがみ」に入る。♪どこへ行こう、何をしよう、何になろう♪のフレーズが、集まった者たちの心を鼓舞する。ホント、何度聴いてもグロリアスな曲だ。個人的には、この歌が彼女たちの中で最も好きな楽曲だったりする。
ここからはちょっと趣きが変わり、彼女たちの幅やバリエーション、色々な曲世界が垣間見れるゾーンに入る。
飯田、沖山のリズム隊がグイグイとスリリングさを上げていった「サマタイム・キル」では、AメロBメロが緊迫している分、サビの解放感がたまらない。そして、「私の日々のような歌を歌います。他人の日記を読んでいるような気持ちで聴いて欲しい」との永原の言葉と共に入った軽快なレゲエビートの「光/男/カメラ」では、これまでにないほど丁寧に永原も感情移入して歌い、ここまでに伺えなかった艶やかさが楽曲に加わっていく。観たことがないのに、まるで観たことがあるような…そんな不思議な共有感を持った曲に場内の想いが重なっていく。
「親友のような、両親のような、大切なネコに向けての歌です」と「日向の国のユカ」に。ネコを通して感じたこと、知ったこと、分かったことがサイケデリックなサウンドの上、エコー感たっぷりに感情移入され、歌われる。既に亡くなってしまった愛猫を思い返し、その愛猫と気持ちを同化させ綴って歌っているのだろう。会場中が同曲に聴き浸る。ちなみにこの日は、その愛猫の命日だったとか。とりわけこれまで以上に感情移入しながら歌われていたはずだ。聴き終わった後、ちょっとした余韻と感動がじわじわと身体を包んでいった。
「三日月ピクニック」は工藤の幻想的なピアノの音色から始まった。沖山もスティックからマレットに持ち替えてドラミング。間に入る飯田の歪んだギターのようなベースが同曲にアクセントをつけ、工藤も「カノン」のフレーズを楽曲に交え、更なる至福さを寄与していく。
会場中がステーシに向けるコブシの中から現れたのは「ひなぎく戦闘機」だった。ここからはロックバンド・SEBASTIAN Xの面目躍如。嬌声と共に会場もハネまくり、まさに10万ボルトのひなぎく戦闘機が会場中を飛び交っていく。続いては人気曲「世界の果てまで連れてって!」だ。サビでは会場全体が至福感たっぷりのワイパーを送り合う。彼女たちなら本当に世界の果てまで連れて行ってくれるかもしれないと、本気で思った瞬間だった。
続いての「MIC DISCOVERY」は、ニューアルバムの中でも白眉だった、SEBASTIAN X流のラップナンバー。コール&レスポンスで会場を温めた後、同曲に入る。みんなが楽しそうに、幸せそうにレスポンスを繰り返し、その楽しさがこちらまでうつってくる。この曲のポイントはサビで現れるテンポアップの箇所。ここでライヴがグワッと走り出し、転がり出していく。続く、「MY GIRL (姫君に捧ぐ)」も激しいナンバー。飯田はベースをアクティヴに踊りながら弾き、工藤が流麗なピアノで、そこにマイルドさを寄与していく。
「ずっと大切にしている歌をここで歌います。みんなも一緒に歌って下さい」と永原。「ワンダフルワールド」に入る。同曲のハイライトは会場からの大合唱。工藤が繰り返すグリッサンドが、まるでハープのようにドリーミングさと優雅さを楽曲に加えていく。
ここでダンシングタイム。工藤がメンバーに煽られてダンスを始める。しかもモダンバレイも。いやー、なかなかだ。そこから入った「ヒバリオペラ」では、会場中がみんな思い思いのスタイルで踊る。同曲では、お客さんから4つの言葉を借用。それを即興でコール&レスポンスに変換し、再びフロアとステージとで、<一体感>というアライアンスを組み出す。そして、本編ラストになる「DNA」に入ると、グルーヴィーな飯田のベース、ダンサブルな沖山のドラム、アコーディオンの音色も交えた工藤の鍵盤も炸裂。永原もそれらに負けじと、力の限りハイトーンボーカルを響かせまくり、本編は終了。4人は一旦ステージを下りる。
アンコールは3回。4曲が歌われ、プレイされた。
まずは「自分の身体を信じようと思って作った曲」との紹介から入った「つきぬけて」では、「つきぬけていけ!!」とのメッセージと共に再びエネルギーが足元から込み上げてき、続く「GO BACK TO MONSTER」では、みんなのハートの中のモンスターたちがグリグリと引き出され、暴れ出し、それがぶつかり合う。♪何度だって新しい自分になろう♪のメッセージは、この日も心強く、多くの者を頷かせていた。
ダブルアンコールの際、永原はDJブースより登場。まずはノンマイクで「食卓の讃歌」を歌い出し、それを場内の大合唱が支え、楽曲を完成させていった。そこから入った同曲は、まさに幸せで生命力が溢れていた。気づけばみんな至福感たっぷりにゆっくりとワイパーを描いている。
そしてトリプルアンコール。これまた久々に歌われ、プレイされた「F.U.T.U.R.E.」が、この全ツアーの最後の最後を締めくくる。「今回のアルバムは、自分にとって人生のようなアルバムになった」と永原。ホロッとしたり、だけどうんうん頷いたり…”やっぱりこれがSEBASTIAN Xだったんだ!!”と、改めて実感した。
光は、それ自体のルクスでは、届く範囲や距離も限られているが、反射材やプリズムを経ることで、どこまでも、どんなところにも届く。SEBASTIAN Xという発光体が発した光が、集まったお客さんや応援してくれている人々という反射材やプリズムを通し、その光度を損うことなく、どこまでも一直線に飛んでいき、ひいては多くの人の胸へと飛び込んでいった…そんな印象を持った、この日のライヴ “この光はこれからもますます光度を上げ、どこまでもまっすぐに飛んでいき、多くの者の胸を射抜いていくのだろうな…”と、いつまでも眩しいステージの上、4人の残像を思い浮かべながら、そんなことを考えた。
Report : 池田スカオ和宏
ライヴ直後の4人とマーチャンカトーをパシャリ。男性陣が着ているのが今回のツアーTシャツで、カトーが着ているのがワンマン限定スウェットです。
【SETLIST】
1. POWER OF VITAL
2. サディスティック・カシオペア
3. ROSE GARDEN, BABY BLUE
4. サマー・ハネムーン・ビート
5. GOOD MORNING ORCHESTRA
6. ASO
7. ツアー・スターピープル
8. フェスティバル
9. 光のたてがみ
10. サマタイム・キル
11. 光/男/カメラ
12. 日向の国のユカ
13. 三日月ピクニック
14. ひなぎく戦闘機
15. 世界の果てまで連れてって!
16. MIC DISCOVERY
17. MY GIRL (姫君に捧ぐ)
18. ワンダフルワールド
19. ヒバリオペラ
20. DNA
Encore
En-1. つきぬけて
En-2. GO BACK TO MONSTER
Double Encore
W-En-1. 食卓の讃歌
Triple-Encore
Tri-En-1. F.U.T.U.R.E.
【MEMBER】
Vo. 永原真夏
B. 飯田裕
Key. 工藤歩里
Dr. 沖山良太
【PROFILE】
SEBASTIAN X(セバスチャン・エックス)
2008年2月結成の男女4人組。2009年11月6日に初の全国流通盤となる『ワンダフル・ワールド』をリリース。
その後も2010年8月に 2nd Mini Album『僕らのファンタジー』、2011年10月、1st Full Album『FUTURES』、 2012年7月、3rd Mini Album『ひなぎくと怪獣』とコンスタントにリリースを続ける。 独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないパワフルだけど愛らしい楽曲の世界観が話題に。
ライブパフォーマンスとキャッチーなキャラクターも相俟って、シーンでも一際目立ちまくっている存在になっている。
そして、2013年4月に初のシングル『ヒバリオペラ』、そして同年8月、フルアルバムとしては2年ぶりとなる『POWER OF NOISE』をリリース。
【NEW ITEM】
2nd Full Album
「POWER OF NOISE」
WRCA-01
¥2300(tax-in)
NOW ON SALE
1. POWER OF VITAL
2. DNA
3. ヒバリオペラ(ALBUM ver.)
4. 三日月ピクニック
5. サマー・ハネムーン・ビート
6. MY GIRL(姫君へ捧ぐ)
7. 光/男/カメラ
8. サマタイム・キル
9. つきぬけて(ALBUM ver.)
10. MIC DISCOVERY
【LIVE INFORMATION】
SEBASTIAN X presents『TOKYO春告ジャンボリー2014』
2014/04/19(土)
日比谷野外大音楽堂
詳細は後日発表
【ARTIST HOMEPAGE】
http://sebastianx.info/
http://www.facebook.com/sebastianx.tokyo
http://twitter.com/sebastianx.jp
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