つばき「つばきの復活が正夢になった夜」
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昨年秋につばきフレンズのラストライヴ中に数曲歌唱。久々に我々の前に姿を見せてくれた、つばきボーカルの一色君でしたが、いよいよ、この日から本格的につばきを活動再開させました。集まった多くのお客さんの前で、その力強いステージを披露してくた、この日。もちろん会場は万雷の拍手で、ウェルカムバック。「おかえり」「待ってたよ」の無数の温かい言葉がステージに寄せられ、つばきが多くの人に愛され、この復活の日が待ち望まれていたことを改めて実感した一夜でした。
この日はまさに立錐の余地がないほどの満員御礼。是非ともこの復活劇に立ち会いたい、つばきの活動再開のお祝いをしたい。そんな人たちでいっぱいでした。
今回の復活ライヴに際して、ラッカは、Tシャツを作成しました。ボディの色もかわいらしいでしょ。色も、これまでとはちょっと違った感じで。凄く穏やかで、普段でもばっちり着れる可愛さだと思います。
「デザインは昔からつばきと親交のある蟻坂さんというデザイナーさんによるものです。ボディは着心地も良く、これから夏に向けていく時期ということもあり、霜降りにました。このボディは、メンバーの小川さんが、ラッカのショールームに来て下さり、実際にMACを見ながらカラーシュミレーションをしていき決めていったんです。このTシャツは、ボディとプリントの色をあえて同色にしたので、そのコントラストやメリハリを出すのに工夫しました。薄い赤のボディに、濃い目の赤色をプリントし、且つ古着っぽく馴染んだ感じを出す手法は、タウンユースやアウトドア系の分野の手法でもあったので、この辺りの表現はかなり苦労しました」マーチャンカトー談
そして、商品がLUCK’A PLANETに登場!この夏にぴったりの商品です!ぜひチェックしてくださいね!
2013年6月30日を機に、つばきは、またライヴを再開させました。この日以外にも、今のところ以下でライヴを行う予定です。残念ながら、この復活の日は超満員で観れなかった方も多かったと思われます。この機会に是非、一色さんとの再会を果たしてください。
2013.08.27(tue) 名古屋ell.FITS ALL
THE SEASON IN THE SUNSUN ~あー33歳の夏休みだもんで~
出演:つばき/LUNKHEAD/LOST IN TIME/D.W.ニコルズ
2013.09.11(wed) 新宿LOFT
正夢になった夜vol.14 ~誕生日編~
出演:つばき/ウラニーノ/LOST IN TIME
つばき
正夢になった夜vol.13 ~つばき復活編~
w / Half-Life, カミナリグモ
2013.6.30@下北沢club Que
あの時、会場中からステージに贈られた、長い間の拍手は、ものすごく温かく、そして優しいものだった。
あの日は、つばきの復活ライヴであった。日付は2013年6月30日で、場所は下北沢Club Que。文字通り、立錐の予知がないほど集まったお客さんの中、彼らは<つばき>として現れ、<つばき>として、歌い、プレイし、終始、<つばき>を誇示してくれた。
ボーカル一色徳保の不在の間、つばきを守り、温めて続けてくれた、つばきフレンズのメンバーたちや朋友アーティストたち。復活のこの日のステージを盛り立てた共演バンドのHalf-Lifeとカミナリグモの面々。この日この時が来るのを心待ちにしていたQueに集まったつばきファン。そして、残念ながら来ることが出来なかった多くのつばきファンが心で見守る中、この日、一色はアンコールを含め9曲を歌い、約1時間のステージをしっかりと完遂した。
優しげなライトで浮かび上がったステージに、万雷の拍手に迎えられ、まずはベースの小川博永、ドラムの岡本奈穂子、サポートギターの曽根巧と吉村洋平がステージに現れる。小川が、”帰還したぜ!!”とばかりに誇らしげな顔で、つばきタオルを掲げている。少し遅れて、ボーカルの一色が腕を挙げ堂々の入場。ステージ中央に用意されたそのポジションに立ち、もう一度腕を挙げ、「こんばんわ。つばきです!!」と一言。”これが聞きたかったんだ!!”と言わんばかりの歓声がステージに向けて送られる。
1曲目「スタイル」のイントロが流れる。更に高まる歓声。一色は、前回のつばきフレンズの時よりも、優しく、ツルンとした表情ながら、その瞳はしっかりはっきりと何かを捉えているかのように凛として歌い入る。勢いがあるけれどキチンと弾力を持った同曲に、息を切らして走る、その歌物語の光景がダブる。楽曲の景色をより広げるのは、吉村、曽根の2本のギターだ。サビでは会場も弾んで呼応。「下北沢QUE~!!!!」と一色も”我慢し切れん!!”とばかりにシャウト。岡本のドラム落ちになる箇所では、会場中も合わせてクラップ。一色も嬉しそうだ。2曲目はガラリと変わり、不安と真摯に抗い合う曲がオーディエンスとガチに向き合う「雨音」。同曲では小川も楽曲にコーラスを加え、この間の一色不在のブランクを無きものへと変えていく。エモーショナルさとシャウトが多いのも特徴的な同曲。残念ながら、それらを出し切れているとは決して言えないが、その分、必死に歌う一色の表情が同曲の擁しているジレンマとことさらのリンクを見せる。
ここでMCが。無数の「おかえり~!!」の声援がステージに寄せられる。「短い時間だけど、楽しんで帰って下さい」と一色。
ライヴは3曲目の「サヨナラ」に入る。ループ気味のイントロが飛び出すと会場が沸く。少し前に過ぎ去ってしまった春の光景を再び呼び起こしてくれるかのような同曲。目を閉じ、その光景を思い返し、思い起こすように歌っている一色の表情も印象的だ。「♪人生なんてこんなもんか 会いたい時に会えなくて♪」のフレーズが、長かったこのブランクと重なっていく。そして、「季節外れの花火をしようぜ」とばかりに会場を誘った「花火」では、「♪不安な夜は そばにいよう 涙がただ止まるように 忘れていた 気持ちはここにあるの♪」のフレーズが心に沁み入る。
そしてMC。2年ぶりのライヴであることを改めて告げ、「涙は出ないよ。だって、それどころじゃなく必死だから(笑)」と、あえて笑わせる。これもいかにも一色らしい。そして、新曲もボチボチ書いていることを報告。とはいえ、次にプレイされた新曲は、彼が入院前に書かれた曲だと言う。「そして僕らは」とタイトルされたその新曲は、吉村のギターアルペジオと一色の歌い出しから始まった。隣にキチンと伴侶が浮かぶ同曲。探していたものは実はこんな身近にあったことが力強く、明確に歌われている。「♪そばにいたのは君だったから♪」「♪守れない約束だよ今になっては♪」のフレーズが特に記憶に残った。
一色の歌い出しにフロアがひときわ湧く。続いては「バタフライ」だ。サビでは会場中が手を挙げ、ステージに歌への返礼とばかりにエネルギーを送り返す。
ここでMC。「自分でもここに立っているのが信じられない」と一色。「ようやくここまでこれた、ありがとう」と、聞きたかった言葉がようやく聞ける。しかし、聞けば聞いたで、涙が出てきてしまう。なんともやっかいだ(笑)。
そして、夢を見ることの素晴らしさ、持ち続けることの美しさを歌った「夢」が、この日の本編の最後に鳴らされた。同曲では終始みんなも歌っていたのだが、ラストは会場中が大ハミング。優しく大らかな気持ちが場内の隅々にまで広がっていく。「♪ずっと一緒にいようぜ♪」と歌う一色。ラストの「ありがとう」に精一杯の感謝の気持ちが込められていた。
アンコール。一色以外はラッカが作成したTシャツに着替えてくれて再びステージに現れる。
「何かあるたびに『健康第一』をつけよう」と笑わせる。
ここで本格的なMCが。何かつらいことや悲しいことがあっても、音楽は心の支えになってくれるし、夢につなげてくれる等、集まった者の心の中に一生ものの大事な言葉が、ここで届けられる。
アンコールは2曲。1曲は「歩き続ける」。力いっぱい精いっぱい右腕を掲げる一色の姿も誇らしげであった。
ここでのMCは、退院以降の一色の実体験を交え、失敗しに行く感じでいけば、何事も気が楽だし、イージーな気持ちになれることを会場に伝授。その言葉に、普段背負っている重責が一つ、軽くなった気がした。
やはりこの曲「太陽」がこの日のラストを締める。最新アルバムに入りながらも、これまでの経緯を含み、色々な意味での彼らを象徴する歌へと成長していった同曲。「♪夜を越えて ゆけ♪」の会場全体の大合唱とステージに向けての無数のコブシが心強い。全てが歌い終わった瞬間、何か成し遂げた、乗り越えられた、そんな感覚が会場中を包んでいるのを感じた。
ステージからメンバーが去り、エンディングBGMが流れてもしばらくはステージに向け送られた温かい拍手は長くとだえることがなかった。
明けない夜はない、止まない雨はない、ずっと太陽を思い続け、そこに向かって歩き続ける者に再び光は必ず射す。まさにそれを体現した男こそ、今の一色徳保だと思った。今の彼は、これまでの困難を乗り越えたからこその、あの時とは違って響き、深く歌える歌をたくさん持っている。
最後に大声でもう一度言いたい。つばき、お帰りなさい!!!!!
Report : 池田スカオ和宏
【SET LIST】
1.スタイル
2.雨音
3.サヨナラ
4.花火
5.そして、僕らは
6.バタフライ
7.夢
Encore
En-1.歩き続ける
En-2.太陽
【MEMBER】
【PROFILE】
2000年4月、大学進学のため上京していた一色を中心に「椿」結成。
2001年3月に小川、2002年5月に岡本がそれぞれ加入し、現在のメンバーとなる。
2002年10月、バンド名を「椿」から「つばき」へと改名。
2002年11月に1000枚限定で発売したミニアルバム「向こう側」は1ヶ月で完売。
以後、コンスタントにリリースをしながらライブを中心に精力的に活動。
2005年2月にはシングル「昨日の風」でメジャーデビュー。
2008年からは活動の場をインディーズに移し、同3月にアルバム「覚醒ワールド」、2009年3月にはアルバム「流星ノート」をリリース。
同年11月からライブ会場限定CD「花が揺れる/最低な気分、雨に打たれて」を発売開始。
つばき結成10周年である2010年は毎月10日に「つばき10th Anniversary “正夢になった夜”」を開催し、各公演を盛況に終わらせる。
さらに同年8月にニューアルバム「夜更けの太陽」をリリースし、秋にはレコ発ツアーで全国を回る。
2010年12月、一色の脳の病気が発覚。手術、病気療養のため、つばきの活動休止を発表。
活動休止期間中、仲間たちが集まり、つばきフレンズというプロジェクトが始動。
2013年6月、つばき活動再開。
現在までに6枚のフルアルバム、2枚のミニアルバム、1枚のベストアルバム、11枚のシングル、1枚のライブDVDを発売している。
【LIVE SCHEDULE】
http://tsubaki-net.com/cgi/schedule.shtml
【ARTIST HOME PAGE】
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