「まさに「Guessの極み乙女。」」

Filed under: LIVE REPORT — タグ: , — LUCK'A @ 2013.07.16

「まさに「Guessの極み乙女。」」


ゲスの極み乙女。とindigo la End
「ゲスの極み乙女。」。初めてこの名前を聞く方も多いと思います。実はこのグループ、indigo la Endのフロントマンである川谷絵音がMC.Kを名乗り、新たに始動させたグループなんです。自称<ヒップホッププログレバンド>を謳い、ライヴを中心に活動しており、そのユニークな楽曲とステージングで、全国各地で人気を上げています。メンバーは、ボーカル、ギター、シンセのMC.K。ベースには休日課長(ex. indigo la End)、キーボードに、ちゃんMARI(CRIMSON)、そしてドラムのほな・いこか(microcosm)の4人です。

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深更の宴とは?
この日は、「スペースシャワー列伝 第九十三巻 深更の宴」。会場はShibuya O-nestでした。共演はハルカトミユキ、きのこ帝国。どちらも自分たちの独特の音楽性に一家言持ってそうなラインナップでした。そんな中、彼らはトリを飾り、アンコールも含め、約1時間のステージを、歌半分、MCやトーク半分で終始楽しませ、踊り、ノらせていました。

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新商品のキーホルダーも登場!!
この日から彼らの新しいグッズとして、キーホルダーが加わりました!!これまで、Tシャツ、缶バッヂとラッカで制作。非常に好評とのことなので、こちらも大丈夫でしょう(笑)。ちなみにキーホルダー販売開始のこの日は、オープンからかなりの数が売れていて、最後まで商品が持つのか?心配なほど大盛況でした。

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「元々ゲスのキャラクターはメンバーさんが描いたものだったんですけど、アーティスト名のGESUの部分のアクセント付けは、こちらから提案でした。“ゲス”ってインパクトのある言葉じゃないですか。だから、そこをあえてフィーチャーしてみたんです。それがこれらの様々なグッズに活用してもらえるのは嬉しいですね。また新しいアイテムも絶賛制作中ですのでお楽しみに!」
マーチャンカトー談

LUCK’A WARKS
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なんと、隣もラッカ!?
上述しましたが、この日の共演バンドの一つがきのこ帝国。そう、ラッカでグッズの制作やデザインをさせてもらっているバンドです。奇しくもこの日、2バンドの物販は隣同志だったんです。1つの机にラッカがらみの2バンドの物販物が並ぶ光景に嬉々しちゃいました。思わずパシャリ。向こうに見えるのがきのこ帝国の物販。そうそう。きのこ帝国も、この日からニューTシャツを販売していたんです。新商品の販売日も重なるなんて、とても奇遇ですね。

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スペースシャワー列伝 第九十三巻 深更の宴ゲスの極み乙女。
「スペースシャワー列伝 ~第九十三巻 深更(しんこう)の宴~」
2013.5.28 @ Shibuya O-nest

<ヒップホッププログレバンド>と称する「ゲスの極み乙女。」。indigo la Endのフロントマンである川谷絵音がas know asとしてMC.Kを名乗り、新たに始動させたグループだ。メンバーは、ボーカル、ギター、シンセをMC.Kが担当。ベースには休日課長(ex. indigo la End)、キーボードに、ちゃんMARI(CRIMSON)、そしてドラムのほな・いこか(microcosm)の4人。結成3カ月で制作されたデモCD「乙女の日常.ep」がdisk unionのインディーズチャートで9週連続トップ10入りするなど、活動早期から話題となっている。
indigo la Endのあの景色感や空間性、世界観や叙情性とは違い、ダイレクトに突っ込んでくるフィジカルさや躍動感、インパクトのある言葉たちが、情報量多く、縦横無尽に、飛び道具たっぷりに突っ込んでくる、このゲスの極み乙女。。そのさまは、ある種、indigoとは対象的にも映る。そして、このゲスの極み乙女。からは、MC.Kを含むメンバー各人のバックボーンやアイデア、見ている景色の違い、それから<既存にはない新しいこと、面白いことをやってみよう>的な極めてジューサーチックな趣旨が見え隠れする。そして、そのジューサーから溢れ出るジュースやスムージーは、どこか各材料の味や質感は残しつつも、どれもそのブレンドやミックスの仕方、各素材の成分比や隠し味的なアイデアを加えることで、どれも”何じゃこりゃ!?”な、新鮮で斬新な味を以て、我々に差し出される。
以下は、私が彼らのライブを初めて体感し、どのように感じたかの記述だ。

この日はイベントだった。「スペースシャワー列伝 第九十三巻 深更の宴」で、会場はShibuya O-nest。共演はハルカトミユキ、きのこ帝国。そんな自分たちの独特の音楽性に一家言持ってそうなラインナップの中、彼らはトリを飾った。
SEが流れ、ステージがパーッと明るくなる。舞台に登場するメンバー。ウォーッとベースの休日課長がふざけて煽る。各人スタンバイに着くも、ドラムのほな・いこかが「もうちょっと前につめなさいよ!盛り上がる時間だよ、ゲスの極み乙女。」といきなり女王キャラを発揮。対象的にMC.Kがボソッと「盛り上がっていこうぜ」と発する。そう、トークやお客さんとのコミュニケーションがindigoよりも断然多いのがこのグループの特徴だったりもする。加え、MC.Kのトークもindigoに更に輪をかけて行き当たりばったりなのも面白いところだ。

1曲目は「song3」。いこかの裏打ちハイハット、ちゃんMARIのチープなシンセ、課長のベースがドライブ感たっぷりにサウンドを放ち出す。いきなりニューウェーブ調の曲の登場に、世代的に嬉しくなる。ちょっとファニーなコーラスと16分のベースが疾走感とドライブ感を使い分ける。続いては、スカムなギターイントロから「モニエは悲しむ」に。幾何学的なブレイクと、ニューウェーブっぽいノートーンな無機質気味のラップボーカルが冴える。中盤ではテンポアップを交え、会場に更なる盛り上がりポイントを寄与していく。同曲では課長もクールなラップを切り込ませ、MC.Kも負けじとアクティブなアクションを交えてギターソロをプレイ。幾何学的なキメが多く、ノリに戸惑っている会場を力技で惹き込んでいく。
そして、ここから彼らの「ヒップホップブログレ」具合が面目躍如として現れ出す。3曲目の「ぶらっくパレード」は、MARIのモントゥーンなピアノで始まった。表れるビートと、そこにラップを乗せていくハンドマイクのMC.K。いこかの女性ならではの硬質なんだけどしなやかなドラミングがスムーズなラップを引き上げていく。続いて出現したラテンポップ部では会場がハネる。サビの歌部に移るとフロアも合わせて手を上げる。間には哀愁性を交え、シアトリカルに、いこかが艶やかなポエトリーリーディングを披露。その後、再び現れる躍動感に会場がバウンスを起こす。これは、この日序盤最大の盛り上がりとなった。

MCを挟み、「クールダウンな新曲を」とMC.K。新曲「スレッドダンス」が始まる。ピアノの音色にアクセントを置いたドラムンベース調の同曲。重低音が心地良い。「スレッドダンスで踊らないか?」と誘い、全然クールダウンしないところがミソか(笑)。「あかりをつけて一緒に踊ろうよ」のフレーズも印象的であった。
そして、この日はもう一曲の新曲「ホワイトワルツ」も披露された。キメの多い、これまた複雑で難しい曲だ。うーん、ブログレシヴ。反面、サビの4つ打ちによる上昇感がたまらない同曲。ミラーボールもロマンティックに回り、楽曲を彩っていく。と、突然同曲中に、「ゲスの4か条を教えてあげるわ。よく聴きなさい」と、いこか。MC.KとMARIが、その4か条がマジックで書かれた画用紙プラカードを掲げる。<ゲスの4か条>の公示。内容はこうだ。「優しそうな男には気をつけなさい」「ピアスは片耳だけ」「私(いこか)の美貌に惚れなさい」そして、「ゲスであること」。そこからラストへの雪崩が更に盛り上がりを起こしていく。
2ビートでつなぎながら、課長がコール&レスポンスを即す。「ドレスを」「脱げ」と、ステージとフロアとのキャッチボールの後、ラストの「ドレスを脱げ」にイン。フロアから、これまで以上の一体感溢れるコールとコブシがステージに向けられる。性急的なビートとフレーズ、そして字詰めたっぷりの突っ込んだラップが会場の狂騒を更に煽る。ギターのカッティングとメンバーたちが合わせるハミングが急変を帯びていく。そして、暴発&ヒステリックなギターソロ。と思いきや、メンバー各人が急に「サザエさん」の物まねを交え、加え、「サザエさん」の歌を列伝に替え歌し、いこかがメロディアスに、そして課長もメローに哀愁たっぷりに歌を引き継いでいく。そして、再び性急パートに。最後の狂騒をひと起こしし、「これが本当の列伝です」の課長の一言で彼らのライヴの本編が締まる。

アンコールは1曲。「餅ガール」がプレイされた。ギターイントロがドライブ感のある同曲。初期のフリクションのような硬質な緊張感とキーボードとサビのダンサブルさ、そして、「ああ、幽霊の食べた餅が食べたい」のフレーズの連呼と特徴も多い。同曲を始める前に言っていた通り、確かに展開が目まぐるしい曲だ。ラストは、メンバーから餅が会場に、これでもかと投げ込まれる。妙な爽快感を残し、彼らはステージを去った。

ゲスの極み乙女。の「ゲス」は実はカタカナだったりする。パッと聞き、そこには、「下衆」や「下種」といった、最低や底辺的な字面を思い浮かべるが、もしかしたら、ゲス=Guess(ゲス)の方なのではないかと、このライブの帰路中に思った。こちらのGuessには、「推測する、解き明かす」的な意味合いを擁している。うん。やはり、まだ未知で伸展/発展性のある、このGuessの方が、彼らの場合ぴったりくる。
「Guessの極み乙女。」、これからも変化や変体していくであろう、その姿を見続けていきたいグループが私の中に一つ加わった。
Report : 池田スカオ和宏


【セットリスト】

01. song3
02. モニエは悲しむ
03. ぶらっくパレード
04. スレッドダンス
05. ホワイトワルツ
06. ドレスを脱げ
07. 餅ガール


INFORMATION

【MEMBER】

picka.lucka.jp10_gesu_artistVo. G. Key. MC.K
Syn ちゃんMARI
B. 休日課長
Dr. ほな・いこか


【PROFILE】

2012年5月、indigo la EndのボーカルでもあるMC.Kを中心に結成された4人組ヒップホッププログレバンド。
結成後3か月でリリースしたデモCD「乙女の日常.ep」がdisk unionのインディーズチャートで9週連続トップ10入りするなど、活動早期から話題に。
2013年5月、1stミニアルバム『ドレスの脱ぎ方』を全国発売。


【NEW ITEM】

ゲスの極み乙女
「ドレスの脱ぎ方」
PECF-3
¥1200(Tax in)
【Gesukiwa Records】
NOW ON SALE

01. ぶらっくパレード
02. モニエは悲しむ
03. ゲスの極み
04. momoe
05. ドレスを脱げ


【LIVE INFORMATION】

http://gesunokiwamiotome.web.fc2.com/live.html


【ARTIST HOMEPAGE】

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