Dirty Old Men「音楽鳴り止まず 」

Filed under: LIVE REPORT — タグ: — LUCK'A @ 2012.12.29

Dirty Old Men「音楽鳴り止まず 」


クアトロに喜びの花が咲いた

この日の入り口付近です。今回のランチトートバッグのデザインを担当した、ギターの山下さん直筆の「買ってくれ!」メッセージがいいですね。

当日の物販の模様です。今回、ラッカが制作した新アイテムを含め、色々なグッズが並んでいました。一段落ついたところをパシャり。右の写真の看板娘は、モデルの稲葉さゆりさんでした。やはり、ランチトートバッグは女性が持った方が映えますね。

いや~。この日、集まったお客さんの熱かったこと、熱かったこと。曲毎に呼応し、一緒に歌い、共にライブを作り上げ、参加している光景が印象的でした。そんな、ライブの終了直後、ばしっとDirtyグッズで固めている何組かをパシャり。みんなライブを満喫したかのような表情をしてました。


新体制&新グッズ

メンバーチェンジ後、新体制になり初の自主企画のツアーに出た彼ら。そのお供はこんなグッズたちでした。いや~、どれも欲しいものばかりで迷いますね。ちなみにランチトートバッグは、ギターの山下さんがデザイン。彼は照れて謙遜していましたが、なかなか良いデザインだと思いません?まさに、マストバイな逸品です。

「Tシャツの方は、「定番のロゴTシャツが欲しい」とのリクエストを受け、既存のロゴと最近の彼らの動きや作品等を改めて調べ、普段着としてもいつまでも着れるような雰囲気のあるデザインにしようと心がけ、制作しました。また、ハンドタオルの方は、「クリスマス限定グッズとして作りたい」との話だったので、こちらも既存のロゴを基調にダーティならではのクリスマスツリーをイメージし、デザインしました」(LUCKON GRAPHICS 談)


バッヂ型ミュージックプレーヤー登場!

先頃販売が開始され、話題となった缶バッヂ型の最新型ミュージックプレーヤー「PLAYBUTTON(プレイポタン」。早くもこれに、Dirtyの新曲2曲を入れたものが、このツアーから販売開始されました。入っているのは、「煌めくのに」と「Knight」の2曲。新曲もさることながら、その斬新なスタイルにも人気が集まっており、購入後即つけて、聴いているお客さんも多くおられました。


2012.12.19@渋谷CLUB QUATTORO

『Dirty Old Men presents “Don’t Stop Music” Vol.2』
2012.12.19 @ 渋谷CLUB QUATTRO

 この日、ステージに立った4人のメンバーは、同じ景色を眺めながらも、眼前に広がるその光景に、各々違った感受をしたのではないだろうか?
 例えば、ボーカル&ギターの高津戸信幸やギターの山下拓実だったら、”これだよ、これこれ。この光景を待っていたんだ!!”と、会場とのアライアンスに改めて絆のようなものを感じたかもしれないし、ベースの渡辺雄司、ドラムの岡田翔太朗に於いては、”ほほう、これがDirty Old Menから観た景色か。これはこれで温かくて、眺めもいいじゃないか”なんてことを思ったかもしれない。
 現在のラインナップとなって約半年。2012年初夏の全国ツアー以上に、彼らはこの日、余裕を持ってそのステージからの光景を楽しむことができたのではないだろうか。

 Dirty Old Men主催の自主企画ライヴイベント『Dirty Old Men presents “Don’t Stop Music” Vol.2』が東名阪にて行なわれた。そして、この日のクラブクアトロのステージは、そのツアーファイナル。大阪では、lego big morl、名古屋ではHeavenstamp、そして、この東京でのゲストは、真空ホロウが招かれた。
 この企画が行なわれたのは、タイトルを見ていただけるとお分かりの通り、第2回目。第1回目は前メンバー時の2012年春であった。先ほど、ステージ上のメンバーから観た景色云々の話をさせてもらったが、きっとこの日、足を運んだ多くのお客さんは、その際とはまた違ったステージ上の光景を楽しんだのではないだろうか。例えば、いつも見慣れたはずの景色なのに、よくよく見るとちょっと違った愉しみや発見がある、そんな楽しみ方ができたのではないかと思っている。そんなしっくり具合と新しいエッセンスを用い、この日、彼らはステージを完遂した。

 ゲストの真空ホロウのステージが終わると、会場が更にざわめき出す。”いよいよ”、といった雰囲気が会場に満ち、良い意味での緊張感と、ちょっとしたワクワク感が、その空気に入り混じる。
 そんな中、20時10分辺りに明かりがスーッと落ちる。SEが流れると同時に上がる歓声。メンバーが登場すると、その歓声に拍手が加わる。まるで「おかえりなさい」とでも言っているかのような温かい拍手だ。それらに腕を上げて応える高津戸。しばしのセッティングタイムの後、ドラムの岡田を中心に円陣を組むようにメンバーが集まる。鳴り出すデモンストレーション音と、その音壁の中から岡田の力強い4つ打ちのキックが現れる。そこに自らの音を放ち合う、高津戸、山下、渡辺。その放った音のタイミングに合わせ、各人が自身のフォーメーションへと散る。魅せるオープニングだ。現れた1曲目の「変えるのうた」に反応するようにフロア前方の密度がグッと上がる。サビでやってくる開放感と上昇感が会場全体に腕を上げさせ、早くも一体感を作り出していく。ベースの渡辺にいたっては早くもその躍動感のある激しいプレイに倣い、アグレッシヴにステップを踏むアクションで魅せる。4カウントと共にノンストップで「メリーゴーランド」に。「いくぞ~みんな~!!」と高津戸が会場全体を最後まで一緒に連れていく宣言かのような一言をフロアに放つ。ビートは8ビートに変わり、曲のタイプも躍動感から前進感へと変わっていく。サビの部分ではミラーボールも回り、歌詞の「♪回るメリーゴーランド♪」の部分とマッチ。会場全体を転がしていく。

 鋭いギターリフに乗せ、山下の「渋谷~、いくゾ~!!」の煽り声から「elif」に突入。今度は怒濤さとポップさに会場の空気を一変していく。この楽曲の魅力は、山下、岡田を交えての3声による清涼感のあるコーラス。会場全体を眺めの良い場所へと連れ出してくれる。「♪世界はね、心を映す鏡なんだよ 心の持ち方一つで、何色にも変わるんだ!!♪」の部分をあえて荒げて歌えば、「♪elif、elif♪」の部分はお客さんの大合唱にお任せ。「お前ら最高」の言葉と一緒にステージ、フロアでがっちりとアライアンスを組んでいく。


 ここでMC。高津戸が「『Dirty Old Men presents “Don’t Stop Music” Vol.2』にようこそ~!渋谷~!」と切り出し、「演る前には色々と不安もあったけど、この一瞬に救われました。ありがとね」「俺たちはよそ見もせずにまっすぐ歌ってきました。何でも吸収して、色々な出合いがあり、傷ついたり、傷つけたりしながら、自分たちに何が出来るんだろうか?を探し続けてきました」「今夜をどこよりも素晴らしい夜にしたいから、今日も全力で歌います。Dirty Old Menです、よろしく」と続け、メンバーを代表し、この日、集まってくれた多くのお客さんへとこの夜への謝意、そして、この日のライヴを素晴らしいものにする宣言が強くなされる。


 4曲目は「rain show」だった。山下がメランコリックなアルペジオを奏で、ミディアムながら力強い楽曲を発進させる。生命力と逞しさをたたえたサウンドに高津戸の歌が乗る。秘めた炎のような同曲。ここでは渡辺もコーラスを加え、先ほどとは違った3声のハーモニーを楽しませてくれる。アウトロではキチンと上昇感のある4つ打ちで希望を伺わせてくれた。
 「捨て猫と少年の話」と短く高津戸。ミディアムでどっとりとしたダイナミズムを擁した曲は続く、次は「セオリス」だ。「♪さぁ、一緒に帰ろうか♪」のフレーズが優しく響く。最後に現れる転調が更に切なくグッとくる。「♪ありがとう、セオリス…♪」のフレーズが心に響き渡る。
 続く「桜川」のメローさに乗せ、ポエトリーリーディングを進める高津戸。春のプロローグへとシチュエーションを変えていく。果たせなかった約束、果たしたった約束が、曲が進む毎に情景となって現れ、聴く者たちの胸に、独自のストーリーを広がらせていく。一緒に生きたかった、一緒に色々と見たかった。もう叶わないその願いの固まりのような歌に、逆に”今を一生懸命に生きなくちゃ!!”と強い意思が芽生えていく。たぶん一人一人が自分のもっとも愛しい人を思い浮かべながら聴いた瞬間だったろう。それは高津戸も同じ。まるで情景の中、歌を投じさせているかのように、目を閉じ同曲を歌っていた姿が印象的であった。


 ここでMC。「今年は変わらなくちゃ前に進めない年だった。偏見が偏見を呼んだ。だけど、信じてくれるやつが信じてくれればいい。俺たちは今、自由な言葉で歌います。新曲を演ります」と高津戸。このツアー限定で発売された「PLAYBUTTON」に収録されている「煌めくのに」を始める。シンセ音を同期させ、それがポップ感をなおのこと引き上げていき、4つ打ちのビートが躍動感と上昇感を引き連れてくる。Aメロ、Bメロが16ビート、サビが4つ打ちメインというフレキシブルさが会場に開放感を呼び戻す。
 「守りたいのはこの命じゃない。君なんだ」と短く高津戸。続く「Knight」にインすると、岡田のカウパンクのりのビートが会場を更に前のめりにさせる。歌い進めていくうちに熱を帯び、歌に激しさを加味していく高津戸。この曲のハイライトは、ボーカルだけで歌われ、そこから再びバンドサウンドが合わさっていくところ。岡田のコーラスも加わると楽曲に更なるブレイヴ感が寄与されていく。

 ここでは、山下の気合い入りまくりの煽り&MCが楽しめた。ランチトートバッグは自分がデザインしたこと、その売れ行き具合を、キチンと手にそのランチトートバッグを持ちながら話してくれる。そして、そのトートバッグを会場に投げ入れるプレゼントも。トートバッグの存在がクローズアップされ、終演後の物販では、かなり売れていたと聞く。


 ここからはライヴ後半戦。「いけるか~!渋谷 ~!!」の山下の煽りを呼び声に「chocworld」へ。岡田もホイッスルを吹き、ポップな雰囲気を会場に招き入れる。間にはボサノバ・フレーバーもアクセントに取り入れるところもニクい。ラストの2ビート部分では会場も合わせてジャンプ。一体感を見せる。そして、続いてはハッピーな「MY HERO」に。会場に楽しさを引き連れ、更にフロア前方の密度のアップにかかる。そして本編ラストは「スターチス」。イントロのアルペジオが流れ出すやいなや会場中から歓声が上がる。ウキウキワクワクが会場に満ちる。この曲でもポップなシンセの同期が。同曲に合わせ、”大切なあなたの為に”との気持ちが広がっていく。最後にはパーッとした爽快感を残し、彼らはステージを降りた。


 ここからはアンコール。曲に入る前に、幾つかの大事な告知が発せられる。3月にこの4人になって初のフルアルバム『I & I』が発売されること。それに伴ってワンマンを含む全国ツアーを行なうことが告げられ、”待ってました!!”の歓声に会場が包まれる。
 アンコールは「blue”D”」。岡田のジュークボックスロックンロールなビートがポップ感を呼び覚ます。同曲では各箇所でお客さんも大合唱。楽曲を一緒に作り上げていく。まるで春でもきたかのような、ポップで明るい雰囲気が会場全体に溢れ、フロアも楽曲に合わせ、ゆっくりとワイパーを作り出していく。


 ダブルアンコールにも応えてくれた彼ら。まずは、共演の真空ホロウ、そしてスタッフや来場したお客さんに感謝の意が高津戸から述べられる。正真正銘のラストは、更に会場をぐっとステージへと引き寄せるように放たれた「moon wet with honey」。並走するかのような疾走感がたまらない。「♪大丈夫… 苦しみも悲しみもはんぶんこずつ僕がもらうからそのかわりに喜びも幸せも、もらうね♪」と歌われる同曲。まさに今のDirty Old Menそのものじゃないか。「♪ありがとう…小さな声で…♪」と続けて歌われるわりには、気持ちは大声以上だ。後半は大半がオーディエンスの大合唱で成り立たっていく。そこにステージとオーディエンスの壁や隔たりが消えていくのを見た。ラストは会場全体を連れてストレートに走り抜けていくようにスパーク。”一緒になれた!!”といった表情を残し、4人はステージを後にした。

 沢山の不安や思いを越えてプレイされたであろう、この日のライヴ。が故に、一人一人の印象は違えど、きっとライブを終えた際のメンバーそれぞれから見た会場の光景は、やはり格別なものがあったに違いない。満足そうに、幸せそうにステージを降りていく4人の表情がそれを物語っていた。

 
Report : 池田スカオ和宏


【SETLIST】

1. 変えるのうた
2. メリーゴーランド
3. elif
4. rain show
5. セオリス
6. 桜川
7. 煌めくのに
8. Knight
9. chocworld
10. MY HERO
11. スターチス
Encore
En-1.blue”D”
En-2.moon wet with honey


AFTER SHOW

ライヴ直後の楽屋にお邪魔。非常に良いライヴができたようで、みなさん非常に満足そうな表情でした。そんな中、ラッカ制作のTシャツにサインをもらいました。また家宝が一つ増えました。


INFORMATION

【MEMBER】

Vo.&Gr. 高津戸信幸
Gt. 山下拓実
Ba. 渡辺雄司
Dr. 岡田翔太朗


【PROFILE】

高津戸信幸(Vo & Gt)山下拓実(Gt)渡辺雄司(Ba)岡田翔太朗(Dr)の4人からなるロックバンド。美しいメロディーに力強いサウンドを兼ね揃えた楽曲、高津戸信幸(Vo & Gt)の優しくも力強い声、独特な歌詞の世界観が魅力。
 
2004年、栃木県宇都宮にて高津戸信幸(Vo & Gt)山田真光(Ba)野瀧真一(Dr)の3人で結成。2006年11月に山下拓実(Gt)が加入し4ピースとなる。
インディーズ時代にシングル1枚、ミニアルバム3枚、フルアルバム1枚を発表している。2010年5月にはミニアルバム「Time Machine」でメジャーデビュー。翌2011年2月にはメジャー1stアルバム「GUIDANCE」をリリースし、ツ
アーや「ROCK IN JAPAN FES.2011」などの夏フェスに精力的に出演した。
2012年3月に山田真光(Ba)野瀧真一(Dr)が脱退。4月には新メンバーに渡辺雄司(Ba)岡田翔太朗(Dr)を迎えて “新生”Dirty Old Menを始動。5月に新メンバーと共に完成させたアルバム「doors」をリリースし、“新生”Dirty Old Men初の全国ツアーを実施。
12月4日にインディーズベスト盤「prologue」をリリース。自主企画イベント「Don’t Stop Music vol.2」を東名阪で実施。
2013年3月26日に新生メンバー4人でのオリジナルALBUM「I and I」をリリース。


【NEW ITEM】

2013.3.26 NEW ALBUM「I and I」発売決定!!

INDIES BEST ALBUM
「prologue」
【初回限定盤CD+DVD】
DOMCD-1001
¥2.800(Tax in)

【通常盤CD】
DOMCD-1002
¥2.800(Tax in)
NOW ON SALE

1. FORM of LIGHT
2. rain show
3. Rewriting Story
4. メリーゴーランド
5. elif
6. robot
7. セオリス
8. pomegranate
9. 桜川
10. ghost singer
11. film
12. Merry
13. blue”D”
14. moon wet with honey


【ARTIST HOMEPAGE】

http://dirtyoldmen.jp


【LIVE INFORMATION】

http://dirtyoldmen.jp/live.php

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