トモフスキー STRANGER THAN おとぎ話 in X’mas

Filed under: LIVE REPORT — タグ: , , — LUCK'A @ 2008.03.08


おとぎ話
「トモフスキー STRANGER THAN おとぎ話 in X’mas」
@下北沢CLUB CUE
2007.12.25(TUE)
W/ TOMOVSKY

この日はクリスマス。あらゆる意味で〈フォーエバーヤング〉な雰囲気を持つ、トモフスキーとの2マンという組み合わせに、平日にも関わらず、会場の下北沢CLUB CUEは、この2組の〈絶妙な組み合わせ〉を見ようと超満員。

客電が落ち、SEに乗って、メンバー4人がわらわらとステージに登場。クリスマス仕様なのか?前越(ドラム)は、ボンボンのついたサンタ帽、有馬(ボーカル&ギター)は、白いフワフワのフチどりのあるサンタ帽、何故か風間(ベース)は赤いニット帽。そして、ギターの牛尾は、何もかぶっていないという、思惑を含んだ格好のメンバー達。”そう言えば、おとぎ話を『十代暴動ナイト』というDVDで初めて観た時も、サンタの帽子をかぶってたっけ…”、などと回想しているうちにライヴはスタート。
まず1曲目は、スティールギターの独特さと、メロー&ユルい感じの「おとぎ話の空」から。気づけば、”アレッ、3人になってる!?””ギターの牛尾は?”いや、彼はイスに座ってスティールギターを弾いていただけで、後方に居た私からは見えなかっただけの事でした(笑)。


ユルい上昇感と幸福感の中、ステージのボーカル&ギターの有馬の同様、ついつい幸せそうなニヤけた表情になってしまう、この曲。曲の最後では牛尾も立ち上がり、ギターをプレイ。続いて、間髪置かず、フィル風のドラミングに乗り、「フラワー」「ハローグッバイ」と新曲2曲を立て続けに演ったところで一旦MC。そのMCにてイジられながら、ギターの牛尾もサンタ帽(ボンボンつき)をかぶり、ドラムのカウントと共に、聴いていて勇気の湧く、男の子必須、不思議なシフトチェンジと牛尾のやけくそコーラスも◎なナンバー「Boys don’t cry」をプレイ。続いて、絶妙なアンサンブルと、根底に流れているブリティッシュ・ビート・サウンドの融合、そして、後半はブルースへと雪崩れ込む「HOPE」。MCをはさみ、スイートで夜空の似合う、「明日晴れるとイイな」との歌詞も印象的な、明日への希望を馳せさせてくれるナンバー、「SMILE」をプレイ。この曲も含め、来年の3月には、新作も出るらしいので、こちらも楽しみ。そして、作品よりもスイート且つ暴発的、ロマンティックさと、その後のワイルドさや粗暴さの変化が、まさにKIDSから大人への変貌を思わせる「KIDS」。極めてGSチックながら、作品よりもダイナミックさとスイートさがデフォルメされた「NIGHTSWIMMING」。有馬の静かな歌い出しから始まり、ゆっくりと広がっていくように聴く者の心に染み入る「アゲイン」。後半戦に突入すると、マージービート・バンド風な「new song」。やぶれかぶれの暴走感がたまらない「クラッシュ」。そして、ラストは大盛り上がり、明るく果てしなく続いていく希望や光が伺えるナンバー「BLANK POP!!!!(空白の時代を塗り潰せ!)」と、まるでシフト・アップを図るがごとく、勢い&力強いナンバーを連発し終了。
メランコリックでノスタルジック感漂う有馬によるギターアルペジオと、ガツンとワイルド、それでいてちょっとしたヴィンテ−ジでブリティッシュ・ロックの雰囲気を持つ牛尾のギター。荒削りでイビツながら、ドッシリとしたビートを放つドラム。そして、派手さは無いが、バンドの中、唯一安定感のあるベース。それらが相混ぜとなり1曲として成立させる、その不思議なサウンドの上、有馬の作り出す、ノスタルジックでスイート、それでいて適度な前向き感をまぶした情景性溢れる歌が印象的な彼ら。
クリスマスというシチュエーション(ドラムの前越は、CLISMS=クリスマスってバンドも組んでます.)もあってか、いつもよりもニヤニヤしながら、まほろばの幸せ感に浸っていた、この日のライヴ。
そう、MINOR THREATを大音量で聴くよりも、おとぎ話の唄を小音量でも、もう一度キチンと聴き返したいと思った、優しい気分で帰路についた夜でした。

TEXT : 池田スカオ和宏


セットリスト】
M-1. おとぎ話の空
M-2. フラワー
M-3. ハローグッバイ
M-4. Boys don’t cry
M-5. HOPE
M-6. SMILE
M-7. KIDS
M-8. NIGHTSWIMMING
M-9. アゲイン
M-10. new song
M-11. クラッシュ
M-12. BLANK POP!!!!(空白の時代を塗り潰せ!)


【メンバー】
Vo.&G. 有馬和樹
G. 牛尾健太
B. 風間洋隆
Dr. 前越啓輔


【プロフィール】
明治学院大学時代に活動を開始したロックバンド。都内ライブハウスを中心に精力的にライブを展開。メンバーの脱退・加入を経て 2005年に現在の4人編成となる。同年、銀杏BOYZの対バンに抜擢され、2006年には全国ツアーでフロントアクトを務めて多いな存在感をはなった。色鮮やかな青春時代を怒涛の勢いで描き出す彼らの演奏は、聞く者を圧倒する。2007年1月2曲入りシングル「KIDS/クラッシュ」リリース。好評を博す。2007年には、これまでの集大成的な1stフルアルバム『SALE!』を発売。POPの端っこにいながら、ROCKのド真ん中」を目指して、今日も元気に演奏中。


【Release Information】
FIRST FULL ALBUM
「SALE!」
UKFT-002
¥2100
【UK PROJECT】
2007.9.5 ON SALE

SINGLE
「KIDS/クラッシュ」
UKFT-001
¥500
【UK PROJECT】
2007.1.24 ON SALE


【Live Schedule】
1月7日(月)
@東高円寺U.F.O.CLUB
<U.F.O.CLUB presents TOKYO’S BURNING>
出演/おとぎ話、ワッツーシゾンビ、ROMANES、坂本移動どうぶつ園

1月19日(土)
@三軒茶屋グレープフルーツムーン
<風の谷の俺はこんなもんじゃない>
出演/前野健太withおとぎ話、俺はこんなもんじゃない、MUDDY WORLD、あらかじめ決められた恋人たちへ
DJ:加藤淳也(TOKYO HELLOZ)
※おとぎ話での出演ではございません。

1月25日(金)
@千葉LOOK
<KOIしにKOI新春特別編二本立>
出演/おとぎ話、毛皮のマリーズ、前野健太
※2/1@下北沢SHELTERの両日ご来場のお客様には、おとぎ話特製お年玉CD-Rプレゼント!
※1/25@千葉LOOKのチケットの半券はなくさず、2/1@下北沢SHELTERご来場の際にお持ち下さい。

2月1日(金)
@下北沢SHELTER
<KOIしにKOI新春特別編二本立>
出演/おとぎ話、毛皮のマリーズ、前野健太
※1/25@千葉LOOKの両日ご来場のお客様には、おとぎ話特製お年玉CD-Rプレゼント!
※1/25@千葉LOOKのチケットの半券はなくさず、2/1@下北沢SHELTERご来場の際にお持ち下さい。


【Artist Homepage】
http://www.otgbanashi.com/

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