セカイイチ「4人、いや5人で成功させた結成10周年の大一番ライヴ」
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セカイイチは2013年にデビュー10周年を迎えました。しかし、この1年はホント色々とありました。彼らにゆかりの深いゲストボーカルたちが参加したセルフカバーアルバム「and10(2003?2013)」のリリースを皮切りに、同レコ発ツアー。3月末には、ベーシスト泉健太郎が脱退。多彩なゲストボーカルを交え、セカイイチがホストを務めたイベント『もうガマンできないよっ!』の久々の実施。3年ぶりとなった主催イベント『光風動春』の開催。結成10周年を迎えた者同士、FoZZtoneも交えたメンバー7人で新曲を制作し、会場での限定販売企画。そして、毎年年末恒例のワンマンツアー「暮れの元気なご挨拶」は『10周年大生誕祭』と題され、東京は大バコ、赤坂BLITZで行われました。振り返るとやはり激動でしたね。
その記念すべき10周年を締めくくったのが、「セカイイチ10周年大生誕祭~暮れの元気なご挨拶~」ツアーでした。東京・福島・大阪・愛知で行われた同ツアー。その中でも赤坂BLITZでのワンマンライヴでは、ナント当日はサプライズでオープニングイントロデュースとエンディングで、昨年3月に脱退したベースの泉健太郎さんも、声のみで特別参加。懐かしい声に耳を傾けつつ、やはりあの4人での、この大舞台を観たかったと思っちゃいました。
当日は、この10年を振り返るように、彼らの代表曲や懐かしい曲も交えた、まさしくオールタイムベストな選曲。しかも、新曲「スーパーヒーロー」も特別に聴けちゃいました。
また、このツアーでは、会場限定でシングル『スーパーヒーロー』も発売に。既にライブで披露され音源化を望む声の多かった人気曲「スーパーヒーロー」に加え、ボーナストラックで2013年3月13日に渋谷CLUB QUATTROで開催された「and10」ツアーのライブ音源も7曲収録。しかもこのツアーでは、10周年の感謝の気持ちも込めて、会場限定シングルに未収録の同ライブ音源3曲を来場者全員にプレゼントされました。
去年のこの企画にて大好評だったことも引き継ぎ、今年もラッカはカレンダー、通称「2014年カレンダー『ふりだしの歌』」を制作。それから今年はプラスしてiPhoneケース、通称「『虹』モバイルケース」も。カレンダーの方は、彼らの某曲になぞらえており。また、iPhoneの絵も某曲をモチーフに描かれています。もうお分かりですね。さぁ、これらと共に来年もセカイイチをよろしくお願いします!!
「『虹』モバイルケースは、「and 10」の『虹』をモチーフにデザインしました。雨が降って、止んで虹が出る風景をイラストにして、表裏あるモバイルケースでそれを表現しました。そして、 2014年カレンダー「ふりだしの歌」も「and 10」の『ふりだしの歌』をモチーフに、すごろくのようなかわいらしいデザインをあしらいました。CDケース型のカレンダーで、ライブ写真を中心に構成されています。」LUCKON GRAPHICS
「10周年というのが一番のテーマでしたね。去年も卓上カレンダーをデザイン/制作させてもらいましたが、直ぐ完売してしまい、今年も欲しい人が居るんじゃないかと制作しました。メンバーの誕生日等、しっかりマークが入っていて、10年の歩みみたいなもので、歩んでいくをテーマに、中は彼らの楽曲の「ふりだしの歌」にちなみ、すごろく的なものがあしらわれています。iPhoneケースは、不特定多数の人にも使ってもらいたく、ウェットスーツの素材を使いました。今回も印刷技術に凝り、イラストの水彩画のような絶妙な画風も忠実に再現することが出来ました」マーチャンカトー
デビュー12年目も、セカイイチは元気です。2月27日(木)、28日(金) にCLUBQueにて行われるワンマン2Days『セットリストほとんどかぶらNight 2days』を始め、ライヴもガンガン決まっていますし、2014年1月15日には、セカイイチとFoZZtoneのメンバー総勢7名で制作した『バンドマンは愛を叫ぶ』が全国流通し、そのレコ発ライヴも行われます。今年もセカイイチのアクティヴな活動から目が離せそうにないですね。
セカイイチとFoZZtone
「バンドマンは愛を叫ぶ」
PECF-3072
¥1,524+税
【収録曲】
1.リトルダンサー
2.退屈な僕と小さなギター
3.バンドマン(FoZZtoneによるカバー)
4.LOVE(セカイイチによるカバー)
5.ハレルヤ
6.GO JOHNNY GO
セカイイチ
「10周年大生誕祭〜暮れの元気なご挨拶〜」
2013.11.25 @ 赤坂BLITZ
スペクタクルなSEが流れ、そこに聞き覚えのある声がかぶさる。
「セカイイチ 10周年 だ~いせ~いた~んさ~い 冬の元気なご挨拶 は~じま~りまっせ~」。
そう、この声の主こそ今年3月にセカイイチを脱退した元ベースの泉健太郎、その人であった。
そこからは、このデビュー10周年イヤーのラストを飾る大ステージは、やはり彼と一緒に立ちたかったし、このステージからの光景を一緒に共有したかった。そんな偽らざる本音が感じられた。
セカイイチは今年デビュー10周年を迎えた。そして、そのメモリアルイヤーにふさわしく、とてもアクティブな活動の1年だった。彼らに所縁の深いゲストボーカルたちが参加したセルフカバーアルバム『and10(2003~2013)』のリリース。同レコ発ツアー。多彩なゲストボーカルを交え、セカイイチがホストを務めたイベント『もうガマンできないよっ!』の開催。3年ぶりとなった主催イベント『光風動春』の実施。結成10周年を迎えた者同士、FoZZtoneも交えたメンバー7人で新曲を制作し、会場にた限定販売した企画等々…。そして、毎年年末恒例のワンマンツアー「暮れの元気なご挨拶」は『10周年大生誕祭』と題され、東京は大バコ、赤坂BLITZにて行わた。東京・福島・大阪・愛知で行われた同ツアー。この10年を振り返るように、彼らの代表曲や懐かしい曲も交えた、まさしくオールタイムベストな選曲が、この日、赤坂BLITZに集まったファンたちを、各曲毎、あの日あの時に引き戻してくれた。
先のイントロデュース後、いつもの登場SEに乗り、サポートベーシストの岡部晴彦を含む4人がステージに現れる。
1曲目は「ふりだしの歌」。彼らのインディーズでのデビュー曲だ。ここから自分たちが始まった、そんなことをあえて噛みしめるかのように、どっしりとした歌い出しと演奏から始まったこの日。ネイキッドで彼らの骨太さが非常に伝わってくる曲だ。”今、右手に何を、左手に何を持っているのか?”を集まったみんなが歌と共に考えていく。
「セカイイチです。どうぞよろしく」とヴォーカル&ギターの岩崎。続いては「夕景」。「♪何者にも僕はなりはしないさ そのままでかまわない とどまる事を僕は知ってるから どこまでも行こうぜ♪」と、同曲が会場を誘う。ソウルフルな岩崎の歌声と包み込むようなコーラスも特徴的だ。続くは「New Pop Song Order」。ライヴでは比較的盛り上がりゾーンで飛び出すこの曲が、序盤に放たれたのには、いささか驚いた。同曲の擁する疾走感とドライヴ感に乗り、会場も最初の盛り上がりを見せる。次曲「suck around」では、彼らのグルーヴィーな面やファンキーさが現れる。ハネる中内のギターカッティング。ハネる曲ながらサビではタイトなドラムを吉澤が叩き出す。
MC。「月曜という忙しい日々のスタートの中、来てくれてありがとう。10周年ということもあるんで、セカイイチのこれまでの100曲ぐらいのレパートリーの中から今日は選りすぐってお送りいたします」と岩崎。
ここで個人的には彼らの3枚目のデビュー曲と思っている「Step On」のイントロが誇らしく気高く鳴り響く。相変わらず鼓舞されると同時に現実を突きつけられるように響く歌だ。「♪君が見ているもの 僕が見てるもの 同じにはなれないよ それでも わかり合おうとする 少しの勇気を手にして♪」は、未だに聴く度に僕を強く頷かせる。続いては「勇気の花」。我々はこうして今でも彼らに勇気をもらい続けていることを、同曲からは改めて感じることができた。
岩崎のギターと歌い出しから始まった「Last Waltz」は、センチメンタルな雰囲気と寒い冬が歌われながらも、凄く心がウォームになっていった。ファルセットも交えたソウルフルな歌い方にぐっとくる。ラストの「♪大きな大きな風の中 迎えに行くよ♪」の歌詞は今日も信憑性が高い。
「Melody」は、いささか不安を掻き立てるサウンドの中、「♪同じ喜びをつかまえに 来たんだぜ 同じ苦しみをつかまえに いくんだぜ♪」のリリックが際だって響いた。独特の伴侶感を持った同曲。ラップのような岩崎の崩した歌い方は、この日も胸にダイレクトに届いた。
「不安げなゾーンが過ぎてほっとした」と岩崎。ネットラジオにこのイベントに際する沢山のもらったコメントへの感謝を述べる。
ここからはデビュー付近の曲が立て続けに鳴らされ、歌われる。まずは「雨のぼり」。柔らかい歌声と、それを包むようなギター、そしてあくまでも歌を引き立て、支える吉澤のドラム。中内のギターソロと共にゆっくり優しい気持ちが広がっていく。
ほっこりとした気持ちにさせてくれる楽曲は続く。次に現れたのは「ぷれぜんと」だ。この曲はやはり、「♪伝えていることはひとつだけ 愛しているよ♪」のリリックに尽きる。男性なら歌いたいし、女性ならきっと歌ってもらいたいフレーズだ。
吉澤のフィル交じりのドラムから入った次曲「ゆびきり」は、セカイイチの数ある楽曲の中でも、壮大でゆっくりとした部分が、じわじわと広がっていき、ライヴならではのダイナミズムを感じさせるナンバー。楽曲の深部に向かうにつれ、それを照らすようにステージバックのライトが段々と光量を上げ、クライマックスと共に発光していく。
続いて、威勢のいいナンバーが現れる。会場限定販売シングル「スーパーヒーロー」のタイトル曲がここで登場した。「まだリリースしていないのにもかかわらず、こんなに盛り上がってくれてありがとう」と岩崎。パッと会場に光が差し込み、更に場内が明るくなった気がした。会場も合わせて手拍子を送り、自分だけのスーパーヒーローが頭の中をかっこよく飛び回った。
ここで中内から今回の10周年ツアーグッズの説明が。続けて「今日はセカイイチの10周年の大誕生会。みんな最後まで楽しんで欲しい」と岩崎。サポートベースの岡部晴彦はこれが初の赤坂BLITZであることに言及。感激をジェスチャーも交え語る。
そして、セッションタイム。各人のメンバー紹介を交え、ソロの応酬が始まる。そこから「Daylight」に。久々に聴いた。しかもキチンとラップ部分も披露。盛り上がりを誘う。続いて、アイリッシュ調のイントロが。「快楽主義者」だ。いやー、いつ聴いても風刺の効いたポリティカルな歌詞だ。
盛り上がりは曲は続いていく。「俺がケンちゃん(泉)の完コピをしてやろうじゃねぇか!」と岡部。ライヴを再び走り出させるように「グレースケリー」にインする。生まれる疾走感に会場も並走。無数のコブシがステージに寄せられる。この日、一番の大盛り上がりを見せた瞬間だ。更にグイッと引っ張るように「カプセル」のコール&レスポンス部から本編にイン。セカイイチには珍しい一体感を与えてくれるナンバーの登場に会場が更に湧く。「♪五年後、十年後♪」の箇所では一際の盛り上がり。これまで個々だったオーディエンスが一体化していく。解放感とサビのストレートさがたまらない同曲。メンバーも、あの頃思いを馳せた10年後は、こんな景色に繋がっていたことを実感したのではないだろうか。ラストは岩崎も「♪赤坂で~♪」「♪BLITZで~♪」と歌詞を変えて歌うサービスも。
ここでMC。ここのMCはこれまで以上に丁寧なものだった。
「この10年色々なことを感じながらやってきました。これまでありがとう、これからもよろしくお願いします。ここまで色々な人と出会い、知り合い、残念ながら離れて行った人も居る。だけど、いつかまたその点が、再び線としてつながる日がくると信じています。その時はまた笑顔で再会したい。出会ってくれたアーティストに対してリスペクトするのと同時に、一人ぼっちの夜を支えてくれてありがとう」とつなぎ、「バンドマン」に入る。知らないところで誰かが誰かの支えになっている。そんなことを思いながら同曲を聴いていた。きっとセカイイチのこれらの歌も、これまで多くの人を救い、想いを重ね、ひいては心の支えになっていったのだろう。
「最後はおもいっきりシャウトしたいと思ってる。セカイイチの代表曲をやってもいいか?」と岩崎。本編ラストは「あかり」。これまでにない感情の込ったシャウトに会場もグッとくる。「♪明らかに極めると書いて 「あきらめる」と呼ぶんだぜ 走り出した未来の自分のために♪」の部分は、この日も僕を強く頷かせた。秘めた情熱がたまらない同曲。ラストは岩崎もドラムキットから大ジャンプ。本編を締める。
ここからはアンコール。まずはFOZZTONEとのスプリットCDが全国発売になる旨が告げられる。明けて2014年2月27、28日にワンマン2Daysが行われることも発表され、会場が湧く。
アンコール1曲目はライヴ2回目となる新曲「空に並ぶ椅子」だった。ウェットながら不思議な解放感と上昇感のある曲だ。アンコール2曲目は、凛とした誇らしげなギターストロークと歌い出しによる「石コロブ」だった。言わずもがな彼らのデビュー曲だ。毎度、激しいロッカバラードとでも称したくなる同曲。「♪宇宙の一部のちっぽけな僕さ 死ぬるまで生きよう♪」のメッセージに会場中が強く頷く。
ダブルアンコールにも応えてくれた彼ら。正真正銘のラストは「素晴らしい世界」であった。こんなバカでクソみたいに思える世界だけど、一瞬救われ、素晴らしいと思える時がある。その瞬間を垣間見せてくれるような同曲。なんだか心が浄化されていく。
ライヴは終わった。
「セカイイチでした。そして…」と岩崎。そこに泉によるエンディングを知らせる影アナが。「本日の公演は全て終了しました。ご来場いただき誠にありがとうございました。来年は11周年。今後ともどうぞセカイイチをよろしくお願いします」。と彼の声を聞くも、ステージ上に何度も泉が弾いている姿が見えた気がしたのは私だけではないだろう。いや、だが、その幻影も哀しいかな、今日で断ち切らなくてはいけないのかもしれない。もしかしたら、そのケリを付けるためのこのライヴ選曲であり、このアナウンスだったのかも…と、帰路にふっと思った。
彼らはこれからも20年30年と進んでいく。前に向かっていき、色々な人の支えになっていくことだろう。”あの時のベーシストは泉健太郎だったな…”と、時々彼の存在を想い出しながら…。
改めて。セカイイチ、デビュー10周年おめでとう!これからも自分たちの道を邁進してくれ。我々も影ながら、ずっと並走したいと思っている。ホント、これからもよろしく!
Report : 池田スカオ和宏
*ライヴ終了後の楽屋を襲撃してパシャリ。岩崎くんが手にしているのが、ツアー会場限定発売された「スーパーヒーロー」です。
【SETLIST】
1.ふりだしの歌
2.夕景
3.New Pop Song Order
4.suck around
5.Step On
6.勇気の花
7.Last Waltz
8.Melody
9.雨のぼり
10.プレゼント
11.ゆびきり
12.スーパーヒーロー
13.Daylight
14.快楽主義者
15.グレースケリー
16.カプセル
17.バンドマン
18.あかり
Encore
En-1.空に並ぶ椅子
En-2.石コロブ
Double Encore
W-En-1.素晴らしい世界
【MEMBER】
Vocal&Guitar 岩崎 慧
Guitar&Chorus 中内 正之
Drums&Chorus 吉澤 響
This Evening Support Bass 岡部晴彦
【PROFILE】
2001年8月、ソロ活動をしていた真性唄歌いの岩崎が、前々から惚れ込んでいたドラマー吉澤を誘い結成。アコギボーカルとドラムという縦一列形態にてライヴを始める。
2002年10月、中内加入。4ピース体制となる。2003年3月、泉加入。現体制となる。同年12月、デビュー・アルバム『今日あの橋の向こうまで』をインディーズよりリリース。
2005年4月、トイズ・ファクトリーより2nd シングル「石コロブ」を発売。メジャーデビューを果たす。同年5月、1stアルバム『淡い赤ときれいな青と』を発売。
2006年6月、2ndアルバム『art in the EartH』発売。
2007年11月、 3rd アルバム『世界で一番嫌いなこと』発売。
2009年2月、4thアルバム『セカイイチ』発売。4月~5月 “Top Of The World Tour”大阪・名古屋・東京でのワンマンライブを含む、全国7ヶ所にて開催。
2010年3月~4月 自主企画イベント”光風動春” 大阪・仙台・名古屋・東京にて開催。11月 tearbridge recordsより、ニューシングル「Step On」を発売。
2011年1月、5thアルバム『folklore』を発売。4月2日からは同作品を引っ提げ「folklore tour 2011」を敢行。ワンマン3箇所を含む全箇所大成功を収める。
2011年11月、ニューミニアルバム『Another Second Hand』発売。
2012年3月、6thアルバム『The Band』発売。
2013年2月、10人のゲストボーカルを迎え制作されたセルフカバーアルバム『and10(2003?2013)』発売。レコ発ツアーを行う。
同年3月末、ベーシスト泉健太郎が脱退。サポートベーシストを加え活動中。毎年恒例の年末ワンマンツアー「暮れの元気なご挨拶」は『10周年大生誕祭』と題され、東京・福島・大阪・名古屋で行われた。
【LIVE SCHEDULE】
http://www.sekaiichi.jp/live/live-sekaiichi/
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