aquarifa/限りなく透明な果実 「あしたをゆめみて。」
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この日はaquarifaのボーカル&ギターの岩田真知さんの企画ライヴ。しかも、彼女の誕生日でもありました。特にこの日は、事前にそのことについて触れてはいなかったのですが、aquarifaのライブ中には、その岩田さんへのサプライズケーキも登場。非常にビックリしながらも、大変喜んでおられました。
この日の企画に登場したaquarifaと限りなく透明な果実。お互いの深い親交は以前からなのですが、実はこの2バンド、アーティストグッズを我がラッカでデザイン&作っているという共通項もあるんです。
そんな2バンドの物販物を公開。さて、この日は、両バンドとも非常に良いライブを行ったけど、グッズはどちらの方が売れたのかな?(笑)
この日は、aquarifaと親交の深いイラストレーターのフクザワさんも参戦。この日のオープニングを飾った、「フクザワとマチ」にて、aquarifaボーカル&ギターの岩田真知さんの弾き語りの間に、何とライブペインティングを敢行したんです。フロアで寝っ転がって描いたりと非常にパフォーマンス性の高いライブペインティングを展開してくれたフクザワさん。そして、完成したのがこの絵なんです。いや~、似てますよね。かなり独特なタッチながら、岩田さんの放っている雰囲気までも詰め込んだかのような1枚に仕上がりました。
aquarifa&限りなく透明な果実
いわたまち企画「あしたをゆめみて。」
2012.12.14 @ 渋谷club乙
w / COLDKITCHEN 、The Cheserasera、フクザワとマチ
この日は、aquarifaのボーカル&ギターの岩田真知の個人企画。行なわれたのは、そのaquarifaにて頻繁に出演している渋谷のライヴハウス「乙-Kinoto-」であった。
奇しくもこの日共演した、aquarifaと限りなく透明な果実は、ラッカでデザインとグッズ制作をさせてもらっている。そんなこともあり、今回は同イベントの中、この2バンドをピックアップ。レポートしていきたい。
まずは、この日3番手に登場した「限りなく透明な果実」。ボーカル&ギターのフクシマサトルと、その実弟でありベースのフクシマアキラ、そしてドラムのニシカワユウスケにより、2011年1月に結成された3ピース・ギターロック・バンドだ。2012 年 5 月に1stミニアルバム『サナトリウム.end』を発売。diskunion ウィークリーチャートにて 2 位を獲得した実績を持っている。
『サナトリウム.end』は独特な作品だった。一筋縄ではいかないメロディやバンドの暴発性、リズムだけではなく、あえてギターやベースのみに変拍子を交えたり、拍をズラしたり、増やしたりするトリッキーさには、独自性さえ感じていた。加え、永遠性や普遍性を感じる反面、すぐ消え入りそうな儚さや尊さを擁した歌声や歌世界も非常に興味を抱かせるものであった。
私はこの日が彼らのライブ初体験であった。そして彼らの楽曲の幾つかを実際に体感し、それらは作品だけに留まっていないことを実感した。いや、むしろダイレクトだった分、作品以上の楽曲の持つ世界観や演奏陣の持つポテンシャルとプレイヤビリティを大いに感じることができた。
1曲目はフクシマサトルのギターアルペジオと歌い出しからによる「ノアの箱舟」だった。3拍子を基調としながらも不思議なタイム感が会場に広がっていく。歌本編に入ると、サトルの伸びやかな歌声が更に広がりを見せる。その歌声は、センシティブでナイーブながら、時々ふっとした美しさを見せ、そのめまぐるしく変化していく曲の流れに従って色々な表情を見せる。そして、とてつもないアンサンブルや怒涛性やインプロビゼーションを見せるその演奏と相交わり、絶妙なマッチングを味合わせてくれる。同曲に於いてもフクシマアキラのベースは、アクションも運指もアクティヴに暴れ回り、ニシカワユウスケのドラムと共に、さまざまな3拍子を繰り出してきた。
また、3ピースバンドながら、その構築性にもこだわっていると思しき彼ら。2曲目の「さよならスカーレット」では、フィードバックによる音壁が薄くかぶさり、それが楽曲に神々しさを寄与していたり、続く「アルケミスト」では、ニシカワとアキラの2声のコーラスが楽曲にふくよかさを与えたりしていた。
「冬っぽい曲です」との紹介の後、鳴らされた「エーデルワイス」では、ゆったりじわじわと広がる世界観が会場に心地よく浸透していく。と思うのもつかの間、場面を一変させるかのように変則的&アクティヴな面が我々に襲いかかってきたりもした。
彼らは歌や歌世界で楽曲に表情をつけていったり、変化をさせていくアーティストではないように映った。むしろ演奏で表情を変えていくタイプではないのだろうか?と。そして、変化していくその演奏は目まぐるしいほどにパッと変わったり、スーッと移ったり、グワッと変化していった。
後半部に入ると、彼らの勢い的な部分が現れてくる。シューゲイズなリバース音の中、始まった「七星天道虫」では、アキラによるベースのダウンピッキングが疾走感を育み、ニシカワもタイトに8ビートを走らせる。そして、ラストの「ブルーフォックス」では、更に加速度をつけ、バンドが走り出していく。疾走感だけでなく、ドライヴ感をそこに交え、更に隠し味程度に変則性を加え、ストレートながら一辺倒に感じさせず、且つ奥行きも伺わせるところは、まさに彼らの面目躍如といえるだろう。
大器の予感を私の中に残し、全6曲をプレイした彼らはステージを降りた。
間にCOLD KITCHENを挟み、いよいよこの日のトリを飾るaquarifaが登場する。ステージ前方の密度がやわら上がっていく。ここ最近、ライヴでの成長が著しい彼らだけに、この日のステージにも期待は高まる。
この日はこれまでになかったオープニングで挑んでくれた彼ら。まずはメンバーのギターの松川、ベースのTAKUTO、ドラムのリンタロウの3人がステージに現れる。ギター&ボーカルの岩田真知の登場を待つも、まずは3人で演奏を始める。インストナンバーだ。3人のプレイヤビリティが絡み合い、それがとてつもないダイナミズムや高みへと会場を連れていく。そこから激流で会場飲み込みにかかり、TAKUTOはステージ前面まで迫り出し、松川は一心不乱にアグレッシヴにギターを弾き倒す。同インストのピークで岩田が登場。「ようこそ。こんばんは、aquarifaです」と一言。本格的に彼らの世界観へ誘うように、そのまま「Alice Blue」にイン。イントロから歌へと突入すると、疾走感のある曲が会場を走り出させ、物語がぶわっと広がっていく。申し分のない滑り出しだ。ノンストップで「バーミリオンキッチン」に。前曲で見せた疾走感がこの曲では躍動感に変わり、これまでになかった潮流が楽曲を引っ張っていく。ここでのハイライトは、岩田、松川による、2本のギターによるヒステリックなカッティングのリレーション。その後、リンタロウのドラムも交えた怒涛が会場を強襲。そこからまるで天から垂らされた蜘蛛の糸のようにみんなを高みへと引き上げていく。
4曲目はゆっくりと思い返すように歌われた「水平線のむこうがわ」。そこに抜き差しを活かしたメランコリックな演奏が加わっていき、リンタロウの放つタイトなビートとTAKUTOのスクエアなベースの上、松川がライトハンドで淡い色彩を楽曲に寄与していく。後半に向かうに連れ、じわじわと引き上がり、陽が当たっていくように情景が広がっていくのが分かる。
そして、更にその景色や情景、ダイナミズムを広げていったのは、次の「36.5℃」であった。サビのフレーズの「♪なんで、なんで♪」が切なく響く。精一杯伸ばしてはいるが、今一歩届かないその腕がもどかしい、そんな気持ちが身体を侵食していく。
激興させるかのようなかっこいいインスト的なイントロから「closet」に。いゃー、背筋がぞくっとするぐらいかっこいい楽曲導入だ。楽曲が耐えている分、サビでのストレートさと開放感、起爆がたまらなく気持ち良い。リバースと残響音、そして”凄かった!!”という印象だけを残し、彼らは一旦ステージを後にする。
アンコールは1曲。と、その前にリンタロウが登場し、告知関係を伝える。まずは自身が1月11日に主催する自主企画「リンタロウナイト」について。そして12月に発売され、aquarifaも参加した、カフカ×乙の共同コンピ「PULSE」と、この1週間後に行なわれるレコ発ライヴについて。加え、グッズの宣伝が丁寧になされる。そして、ここでサプライズ。この日、誕生日であった岩田にバースディケーキが、みんなの「♪HAPPY BIRTHDAY TO YOU♪」の歌唱に乗せ、プレゼントされる。それに際する岩田の感想に続き、その雰囲気を保ったまま、「バイバイではなく、またねの意味を込めて…」と、「regret」が披露された。いつものマスロックライクなリンタロウの手数の多いドラミングに空間系の松川のギター、そして甘くドリーミーながらキュートさを有した岩田のボーカルが楽曲の世界観を作り上げていく。彼らの歌のどこかに漂っている不在感とそれに対する、”私はここにいるのに…”感。だけど、その根底にはやはり諦め切れない希望が常に鈍い光を放っている…。そんな彼らの楽曲の根底を如実に表している曲だと思う。まさにこの日のラストにぴったりであった。
「良かったよ」との感想の代わりの拍手と誕生日への祝福。それらが合い交じった温かい拍手に包まれるように、彼らはステージを後にした。
Report : 池田スカオ和宏
ライヴレポでも触れましたが、aquarifaのドラムのリンタロウ君が自主企画を行います。この日は彼の誕生日でもあるので、みなさん是非お祝いがてら足を運んであげて下さい。
aquarifaリンタロウ企画
■2013.1.11(fri)下北沢ERA
『リンタロウナイト』~おいしいミネラルコアラレコ発ナイト~
[w] おいしいミネラルコアラ / 冷たい指輪 / Happy! Mari / microcosm open / start 17:30 / 18:00 adv / door 2000 / 2300
*12月14日いわたまち企画「あしたをゆめみて。」の半券を持ってリンタロウ企画「リンタロウナイト」にお越し頂くとリンタロウナイトのチケット代が1000円(+D)で入場することができます。
aquarifa
【SETLIST】
1.インスト(タイトル未定)
2.Alice Blue
3.バーミリオンキッチン
MC
4.水平線のむこうがわ
5.36.5°C
6.closet
Encore
regret
【MEMBER】
Vo.&G. 岩田真知
G. 松川真也
B. TAKUTO
Dr. リンタロウ
【PROFILE】
aquarifa-アカリファ-
エモーショナルで広大な楽曲、圧倒的なライブパフォーマンスが話題を呼んでいる、女性ボーカルを擁した4人組ロックバンド。
早くからEMI&残響レコード主催イベントへの出演、SPICEレコーズやwild gun crazyのコンピへの参加を経験。
過去に4枚の自主製作盤をリリースし、いずれもディスクユニオンのチャートで上位にランクイン。
その後もロングセールスを記録。耳の早いリスナーから注目を集める。
タワーレコード初のアーティスト発掘オーディション「Knockin’on Tower’s Door」にて、応募総数1000組超の中からの10組に選ばれ二次審査へ進む。二次審査にて全国タワーレコードで期間限定販売された2曲入りCDが、オリコンインディーズシングルウィークリーチャート11位にランクイン。
2012年4月待望の1stミニアルバム『scene』を全国リリース。5月からは同作品と共に全国ツアーを周り、各所で好反応を受ける。
「SUMMER SONIC 2012」「MINAMI WHEEL 2012」「Shimokita Round Up」と夏から秋にかけ、フェスやライヴハウスサーキットイベントに参加。各所にて好評を受ける。
【NEW ITEM】
FIRST MINI ALBUM
「scene」
KUP-009
¥1500(Tax in)
1. closet
2. 2:00 A.M.
3. in vain
4. film
5. regret
6. farewell
7. シロツメクサ
【LIVE INFORMATION】
【ARTIST HOMEPAGE】
http://aquarifa.net/pc/index.html
【aquarifaのグッズは】
ライヴ会場及びLUCK’A PLANETにて絶賛販売中です!! ⇒ LUCK’A PLANET
限りなく透明な果実
【SETLIST】
1.ノアの箱舟
2.さよならスカーレット
3.アルケミスト
4.エーデルワイス
5.七星天道虫
6.ブルーフォックス
【MEMBER】
Vo.&G. フクシマサトル
B. フクシマアキラ
Dr.ニシカワユウスケ
【PROFILE】
【プロフィール】
2011年1月結成。3ピース・ギターロック・バンド。フクシマサトル (Vo,G) が実弟フクシマアキラ (B) とニシカワユウスケ (Dr) に声をかけ結成。 前衛的な音とエモーショナルなライブで観る人を魅了させる。
2012 年 5 月には diskunion 限定で販売した 1st mini Album「サナトリウム .end」( 自主制作 ) が diskunion ウィークリーチャートにて 2 位を獲得。
【NEW ITEM】
「サナトリウム.end」
KTK-3710
¥1,300(Tax in)
NOW ON SALE
[KTK records]
*diskunion 限定リリース
1. 七星天道虫
2. アンチヒーロー
3. ノアの箱舟
4. 冷凍庫
5. マクロファージ
6. サナトリウム
【LIVE INFORMATION】
【ARTIST HOMEPAGE】
http://kagirinakutoumeinakajitsu.com
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