MinxZone ONE MAN TOUR FINAL「MinxZone live tour 2011 ~やっぱりミンクスは詞がいいんです~」

Filed under: LIVE REPORT — タグ: — LUCK'A @ 2011.07.14

MinxZone ONE MAN TOUR FINAL「MinxZone live tour 2011 ~やっぱりミンクスは詞がいいんです~」

MinxZone
ONE MAN TOUR FINAL
「MinxZone live tour 2011 ~やっぱりミンクスは詞がいいんです~」
2011.7.1(Fri) 
@渋谷STAR LOUNGE

 MinxZoneとの付き合いは、我がラッカの設立当初から。この4年ちょっとの間、キーカバーや携帯クリーナー、タオルやTシャツ、時には彼女たちの発表した楽曲にちなみ、ビニール傘なんてグッズを作ったこともあった。そんな4年ちょっとを振り返ると、やはり今春の彼女たちのメジャーデビューは、当社の歩みを振り返るが如くの感慨深さに浸ると同時に、もともと幅広い人たちに親しみやすさと伝わりやすさ、多大な共感を得れるポテンシャルを持つ音楽をやってきた彼女たちへの、”ようやく”の想いとおめでとうの祝辞、そして、今後の更なる広がりへの期待と相まってしまう。 
 
彼女たちの目指すところや歌の本質は、我々が接し出してから、まったくといっていいほど変わっていない。いや、たぶん大阪で結成された11年前から、ほとんど変わってないんじゃないかな。それを例えると、シンプルで誰にでも身に覚えのある、伝わりやすく分かりやすい、正直で素直、良い意味でピュアなメッセージやシチュエーション性に満ちた歌。 そして、その各歌物語を引き立て、より鮮明に光景や背景を浮かばせる演奏となる。それらは聴き手の想いや気持ち、経験や目標と合致し、”私のために歌われている歌”として、励ましや鼓舞、同調やシンパシー、憧れや目標と、聴く者それぞれに名目は違えど、常に感受する者の胸を響かせ、行動に移させる原動力となっている。
彼女たちの歌は、まるで手渡されたプレゼント。渡された者は、迷わずにっこり。上向きになったり、勇気を与えてもらったり、”そう、私は私でいいんだ。このまま信じたものを貫こう!!”と、決意や確信を漲らせてくれる。
そして7月1日。渋谷STAR LOUNGEにて行われた、彼女たちのメジャーデビューミニアルバム『紙ピアノ』の発売記念ワンマンライブも、まさにそのような想いや気持ちが終始会場に満ちていた。

大阪・名古屋、そしてこの東京と行われた、今回のツアー。それに際し、我がラッカは、「MinxZoneオフィシャルファンクラブ「MFC」会員限定のリストバンド」「紙ピアノモデルTシャツ」「紙ピアノモデルのブックカバー」「紙ピアノモデルのトートバッグ」「紙ペン」「鍵盤 ストラップ&キーホルダー(2WAY)」のグッズ一式のデザインと制作を行った。

定刻を10分ほど過ぎた辺り。優しげなSEが場内に流れ、ステージにひかれたビロードの幕がゆっくりと開く。既に定位置にスタンバイしている3人の姿が現れ、yukariはステージ中央で、上記CDと同時発売された、自身の著書『Birthday Episode Book「この世で一番大切な日」』のプロローグ部を朗読し始める。優しげで温かい気持ちが満ちていく会場。

それを読み終え、しばしの余韻の後、1曲目の「Birthday Suit」が始まる。人は誰しも裸で生まれながら、生きていくうちに喜びや悲しみといった色々な感情や想いの服をまとい、それがいつの間にか今の自分につながり、形成されていることにあらためて気づかさせてくれ、それらに感謝したくなるナンバーだ。waioのギターが楽曲に色彩を添え、ayuhaのドラムが躍動感とダイナミズムを与えていき、楽曲の進行と共に、温かさに満ちていた会場に喜びや嬉しさが加わっていく。ayuhaのカウントと、waioの切り裂くようなギターフレーズが会場に響き渡る。続いては「ここから」だ。イントロにのり、「みんな今日は最高の夜にしましょう!」とyukari。ダンサブルなビートと、ファンキーなギターカッティング、そして同期によるスペ―シ―で近未来チックな電子音が会場を躍らせる。”今は苦しいけど、あとで振り返った時に、あの時があったから今の私があるんだと笑えるように、ここは踏んばらなくちゃ”と、ここまでの彼女たちの道程とダブる同曲。ayuhaもブレイク部分では、スティック回しを魅せ、会場を盛り上げる。サビの解放さでは会場中が大合唱。早くも一体感が生まれる。
ドライビング感のあるギターフレーズにのり、次の「New Age Drive」に突入すると、「私、何度も言うけど、この空間が好きだよ」のフレーズが、歌詞のポンコツ車の車内から、このライブハウスの空間へとテレポートを誘う。サビのストレートになるところでは、その疾走感に乗り、会場全体もコブシで呼応。間のwaioのギターソロが魅せる、魅せる。

ここでMC。yukariが「今日はいっぱい歌うんで、今日の気分に合った言葉をひとつでも良いので持って帰って下さい。それがみなさんへの宿題です」と笑いながら話す。
続けて「回り道をしたけど、色々な発見もした、この11年だった。そんな気持ちを歌にした」と、「黄色い自転車」を始める。ミディアムで大らか、それでいて温かく、ささやかな幸せに満ちたナンバーに会場もほっこり。回り道をしたからこそ、ゆっくり進んだからこそ見つけたもの、それが凄く大切な場合があることを改めて気づかされる。そして、ストリングスの同期の上、大らかなギターフレーズとゆったりとしたビートが会場に広がる。次の「すなお」では、ayuhaも電子パッドを起用。その音色がノスタルジックさを引き出す。会場が「ありがとう」の感謝や、”改めてこれからも一緒によろしく”感に包まれ、多くの人が素直に、”よし、この気持ちをキチンと口に出して伝えなくちゃ”の気持ちにさせられる。

ここからはステージをフロアの横に移し、路上時代を思い返させるスタイルにて2曲をプレイ。みんなから募ったリクエストの中から、yukariがグッとくるメッセージを基準に選んだ「手をとって」と「メイクポジティブ」を、ストリートの映像をバックに、アコギ、電子ドラムを用い、歌とシンプルな楽曲アレンジで伝える。選ばれた方の楽曲に込めた思い入れたっぷりのメッセージと共に伝えられた、この2曲では、みんなフロアに体育座りをし、手拍子と共に傾聴。「手をとって」では、”手をとりあって、私は私たちらしく生きていこう”とのメッセージが会場中に同調を呼び、歌に合わせて大合唱。温かい気持ちと改めての力強い秘めた思いに包まれた。また、「メイクポジティブ」では、”誰もが幸せを喜びに変える力を持っているのさ”の気持ちが会場に広がっていき、このシンプルなアレンジならではの伝わり方に会場が聴き入る。

メンバーがメインステージに戻り、ここでyukariから「11月26日に代々木公園の野外ステージにて、路上フェスティバルを行う」ことが発表され、会場中がそれに驚喜する。
そして、「この歌を歌いたかった」とのyukariの言葉を呼び声に「約束のチカラ」にイン。この曲では、その言葉同様、「私も聴きたかった」と呼応する者も多数。曲のイントロが現れた瞬間、一際の盛り上がりを見せる。それはまさに、ステージと会場との<約束の力>。ラララの部分では、会場中から大ハミングが起こり、お互いがお互いに力をもらいあっていることを実感する。
続いて、ダイナミックなギターフレーズとビートに乗せ、ソロを交えた各人のメンバー紹介が。同期のKORG D-1200も、4人目のメンバーとして紹介され、シンセベースのソロまでも披露! フロアを湧かせる。そして、そのまま「イライラメガネ」に突入。いつの間にか、yukariがフロアのサイドにあるDJブースに。そこで歌を伝える。同曲ではリリックが壁に映し出され、その文字に合わせて会場も大合唱。この曲では<お客さんも主役>とばかり、yukariの指揮により、みんな楽しそうにサビを歌う。うーん、例えようのない一体感や一緒感だ。

会場を巻き込むナンバーは続く。次の「Love Goes Round」では、曲が始まる前に、同曲を数倍楽しむための参加儀式として、サビの部分での振り付けが、waioにより面白おかしくレクチャーされる。楽曲に入り、会場/ステージ一糸乱れぬ振り付けと共に放たれた同曲に会場も大満足だ。
ここで、新曲「花歌」が初披露される。大らかなビートとギターフレーズが印象的な同曲。感謝の気持ちが会場を包む。日ごろ当たり前に思っていたことが特別なことのように思え、愛しい人に、”いつもありがとう”と改めてキチンと伝えたくなる。ここで、『紙ピアノ』にも参加していた鍵盤の宗本康兵が呼び込まれ、本編ラストの「紙ピアノ」の準備がなされる。yukariからの「是非ライブを通してこの大切な曲を伝えたかった」「日常で上手くいかないことも沢山あるだろうけど、それは未来に繋がっていて、それを活かすも殺すも自分次第。まだまだ先を目指すし、今日この時間を過ごしたことは私の宝物。これからもついてきて下さい」の言葉の後、よりエレガントになり、センチメンタルさと、ノスタルジックさに満ちた同曲が歌われる。”私は私なんだ、それでいい!!”。そんな気持ちが会場中に溢れ、ラストには例えようのない勇気が会場に満ちる。

アンコールでは、メンバーもラッカ制作のTシャツに着替え再登場。その流れでグッズのアナウンスもしっかりとしてくれる。そして、みんなと一緒にツイッタ―の呟きを通して作った「つぶやき☆えぶりわん」にイン。4つ打ちのダンスナンバーの登場に会場に更なる生命力と躍動感が漲る。お約束の場面では会場中が大ジャンプ。みんなを前向き、上向きにさせてくれた。
ここで宗本が再登場。しっかりとTシャツも着てくれている。ラストを笑顔と大団円でまとめるように、続いては「じゃ。」を始める。じゃーね、またね、と、会場中が、”笑顔でまた会おう”と手を振っていた。それはまるで「みんなそれぞれ頑張ってや。うちらも頑張るから。また、会おうね」とでも歌われているようであった。
ダブルアンコールにも応えてくれた彼女たち。ここでプレイされた「Diary Note」では、一生懸命に溢れていたあの頃を会場中の各々が思い返す。「今後も一緒についてきて」と最後にyukari。これには多くの人が、”もちろん!!”と、心の中で強くうなづき返していたにちがいない。

ライヴ途中のMCにてyukariは、「優しい気持ちになったり、大きな気持ちになって欲しい、そんな願いを込めて歌を歌っている。私はそれが歌の本来の姿だと思う」と会場に向けて語った。まさに、その言葉通り、これまで活動を行ってきたMinxZone。聴いているだけで、上向きになったり、勇気をもらったり、前向きで、”そう、私は私でいいんだ。このまま信じたものを貫こう!!”と、決意や確信を漲らせてくれる彼女の歌たち。それは、今後もより多くの人の心に響き、共鳴を生んで行くことだろう。この日の会場を後にするお客さんの一人ひとりの表情がそれを強く物語っていた。

*写真は、ライヴ直後の楽屋にて。3人ともラッカ制作のTシャツを着てくれ、サインを書いてくれてます。

Report : 池田スカオ和宏


【SET LIST】

M-1. Birthday Suit
M-2. ここから
M-3. New Age Drive
M-4. 黄色い自転車
M-5. すなお
M-6. 手をとって
M-7. メイクポジティブ
M-8. 約束のチカラ
M-9. イライラメガネ
M-10. Love Goes Round
M-11. 花歌(新曲)
M-12. 紙ピアノ
Encore
En-1. つぶやき☆えぶりわん
En-2. じゃ。
Double Encore
W-En. Diary Note


【MEMBER】

ボーカル yukari
ギター waio
ドラム ayuha


【PROFILE】

1999年11月、yukari(Vo)、waio(G)、ayuha(Dr)の3名で大阪にて結成。2002年上京。
精力的にライブ活動をしていく中で「もっとたくさんの人に歌を聴いてほしい!」と思い、路上ライブを始める。
雨の日以外のほぼ毎日、新宿や代々木、渋谷で路上ライブを行いながら、2006年5月&8月に六本木morph-tokyoにてワンマンライブ2daysを成功させる。同年10月には1000枚限定のCD-DVD「meet you」をリリースし、発売日の自主イベントはSOLD OUTとなる。
2007年8月からmusic.jpにて3ヶ月連続、シングル配信が始まる。
2008年2月 オーストラリアの大手デパート「David Jones」のCMに「ビニール傘~それぞれの雨のち晴れ~」が起用される。
2008年6月 ミニアルバム『New Age Drive』を全国リリース。自主イベント「meeting you」2days をshibuya BOXXで開催。両日とも満員と大盛況に終わる。同月、オーストラリアでの楽曲が評判を呼び、初の海外遠征でオーストラリアへ。また、このオーストラリアツアーが話題を呼び、2009年にはカナダ、2010年にはスウェーデンと海外でのライブイベントや路上活動も精力的に進めていく。
2010年、”踏み出そうとしているアナタへ3部作”と題し、三ヶ月連続配信リリース。同時に、「ミンクスは詞がいいんですツアー2010」と題しスウェーデンを含む全国100カ所にも及ぶライブツアーを開始。DoAsInfinity,AAAなどのオープニングアクトを経て渋谷PLEASURE PLEASUREにてツアーファイナルとなるワンマンライブを成功におさめる。
2011年4月 待望のメジャーデビュー!MiniAlbum「紙ピアノ」と、”忘れられない誕生日”にまつわるエピソードを多数掲載した本「この世で一番大切な日」(サンクチュアリ出版)の前代未聞のCDと本で同時メジャーデビューを果たし、多方面から注目されている。 


【NEW ITEM】

DEBUT MINI ALBUM
『紙ピアノ』
AVCD-38216
¥1,890 (tax in)
【avex trax】
NOW ON SALE

M-1. 紙ピアノ
M-2. Birthday Suit
M-3. イライラメガネ
M-4. 約束のチカラ
M-5. つぶやき☆えぶりわん
M-6. じゃ。


【LIVE SCHEDULE】

http://www.minxzone.net/live.php


【ARIST HOMEPAGE】

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